翔を20歳になったら、訴えてもいいと思っている癖に実家に戻ると

また、魔が差してしまい、翔に電話をしてしまった。

私はこの頃から、健康ランドのようなところに行って筋トレをしたり、サウナに入ったりしたあとに翔と待ち合わせをしていた。

 

 

当時は、極道の世界で盃をもらって入門した場合、堅気になりたくなった場合は、M会の場合は金銭で解決をしていた。つまり、辞めたい人間から、金銭を要求して支払ってもらうのである。

私の知っている知人は、200~300万円を支払ったと聴いている。

 

 

翔も簡単に逃げてしまったが、金銭を要求されるだろうと思っていた。ところが、翔の叔父が昔の時代に極道であり、かなりのやり手であったが、素人の女性と結婚したことで堅気になったというケースがある。翔は、その叔父に助けを求めたことで、金銭の要求はまったくなかったという。

 

この翔の叔父とは、私と翔が付き合い始めた頃に遊びに連れて行ってもらったことがある。

 

今回は、翔が極道になってしまったことで、翔に連れられて叔父のところに連れて行かれて、私は翔を極道にしてしまったことを謝ったことがある。松浦さんからM会のKさんを紹介されたことで、とんでもない結末になってしまったわけだが・・・・。

 

 

そういえば、松浦さんに両親が貸してしまった100万円はM会のKさんに取り立てをお願いしているらしい。返って来ても、Kさんに半分は取られてしまうので、50万円しか戻らない。今、交渉中のようだが、Kさんは松浦さんにサラ金から借りるなりして、早急に返済を迫っていた。仕方がなく、松浦さんご夫婦は、サラ金から借りてお金を返済するという最悪の事態に陥ってしまったようである。

返せないお金なら、何故、私の両親から借りたのだろうか?

 

松浦さんの奥さんが、我が家にお金を借りに来た理由は、立て直しをしている工務店の支払いのために早急に必要だと言ってきたという。主人のボーナスが入れば、すぐにお返しできますとの約束だったらしいので、両親は信じてしまったという。松浦さんのご主人も仕事で渡米している最中だと言うことも付け加えて。

 

後に松浦ご夫婦が我が家にやって来るという出来事もあるのだが!

 

 

そんな両親の苦悩も理解せずに私はまた翔と会っていたのである。何処まで、馬鹿なのか!