高校は入学式が終わり、1年生が教室に集まり席に座っていると、ひとりの女性がニコニコしながら私に挨拶をしてくれた。キーちゃんと呼ぶように仲良くなった。もうひとりは、モデルのような女性3人で私たちの高校の仲間が決まったのである。

キーちゃんは、私より2つ年下だった。モデルのような女性はユーちゃんと呼ぶようになる。彼女は、昼間は絵を描く専門学校に通っていた。

授業のある日曜日は、直接教師が教壇に立ち授業をやって下さるので、何だか新鮮な気分になった。夜学とは違って、夜の授業よりも午前中に聴く講義は心地よかった。

 

授業が終わると、必ず私たち3人は近隣の喫茶店に寄り、お茶を飲んで、今日の授業などについて語り合う。

代々木八幡と代々木上原駅の中間地点に学校があるので、周りにはオシャレなお店も多くあった。

 

 

彼女たちと一緒ならば、4年間を頑張っていけるような気がしていた。当時は、夜学も通信制高校も4年間在籍しなければ高校卒業と見なされなかったので、たいへんでもあった。夜学のように失敗することなく、今度こそ卒業したいと真剣に思っていた。