【メロキュンプレゼンツ!!《ハッピー♡プレゼント!!》】
~Russian of Secret 7~
「......Я люблю тебя....Для К от R....」
(ヤ リュブリューティビャ デリャカーオートアール )
――愛してる――…RからKへ―――。
愛おしくて…切なくて…胸が締め付けられそうに苦しくて…思わず涙が出そうになる――…。
…君に出会って…恋をするまで…俺は…こんな感情は知らなかった…。
君の”愛の言葉”は…俺にとって最高のもうひとつのプレゼントだったよ…。
君が…まさか俺に愛の告白をしてくれるとは…思っていなかったから――…。
もう少し聞いていたかったけれど…気が付けば夢中になって君にキスをしていた――…。
あんなに…あんな風に俺の事を愛おしくて…愛おしくてどうしようもない様な切ない表情で見つめられたら…何もせずにいられる訳がない…。
本能のまま…自然に身体が動いていたんだ――…。
* * *
「......Я люблю тебя....Для К от R....」
(ヤ リュブリューティビャ デリャカーオートアール )
――愛してる――…RからKへ―――。
ふわふわ…ふわふわ…と…貴方の囁くセクシーなロシア語が…再び真っ白になった頭の中で…心地良く私の耳に響いて来た――…。
その後も貴方は私を抱き締めたまま耳元でそっと優しく囁き続ける――…。
「”Я люблю тебя. Для К от R”って…賢い君なら…ちゃんと意味理解出来るよね…?」
…一体何の話をしているの――…?もう…今は何も考えられない…。
耳元に直接響いてくる貴方の低音で麗しい声と…甘い甘い敦賀セラピーの香りに魅了されて…クラクラと眩暈がするの…。
「…愛してる…蓮からキョーコへ――…。」
…え…何…?何を言っているのかよく分からない――…。
「…愛してる――…。 愛しているんだ…キョーコ…君の事を――…。」
蓮は切ない表情で…キョーコの瞳を見つめながらそっと静かに告白し始めた…。
「…ダークムーンの時に…君への”恋心”に気が付いた…。美月を…美月を君だと思って演じたんだ…。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
キョーコは…少しずつ思考回路がはっきりとして来た頭の中で…蓮の告白を聞いていた…。
「”トラジックマーカー1”の時は…自分の闇に飲まれそうになった俺を光の方へと導いてくれて…君がいてくれたおかげで…俺は乗り越える事が出来た――…。」
「愛おしくて…切なくて…胸が締め付けられそうに苦しくて…思わず涙が出そうになる――…。君に出会って…恋をするまで…俺は…こんな感情は知らなかった…。」
「…それくらいキョーコ…君の事を愛してる…。誰にも…君を取られたくない――…。」
感情が高ぶり…蓮の瞳からうっすらと涙が見えていた…。その涙がキョーコの心を揺さぶっていく。
…どうしよう…どうしたらいいの…?今の敦賀さんは…とてもからかっている様には見えないわ――…。
蓮は一旦キョーコに渡したルビーの指輪を箱ごと彼女の手からそっと取り…その場から離れて大きなバッグの中から可愛く…コンパクトに纏められた真っ赤なバラの花束を取り出した。
その後…再びキョーコの所へ戻り、蓮は彼女の前で流れる様な美しい仕草で跪いた。
そしてキョーコの手を取り…甲に軽くキスをして、バラの花束を差しながら…蓮は優しく彼女に言った――…。
「.....Be my valentine......Kyoko.....」
(…俺の恋人になって…ビーマィヴァレンタイン)
まるで…御伽話の中の王子様がお姫様にしているかの様な…不思議な錯覚をキョーコは一瞬した…。
そうして…雰囲気に流されたまま花束を受け取り、蓮がキョーコの手に”愛の証”が刻まれたルビーの指輪をはめようとした瞬間…彼女は我に返って手を引っ込めてしまった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・キョーコ・・・?」
しっ…心臓の音が聞こえる――…。
ドクン… ドクン…
ドクン… ドクン…
…なに…?何…流されて…そのまま指輪を受け取ろうとしていたの…?
私――…? また…同じ事を繰り返すの――…?キョーコ…。
ドクン… ドクン…
ドクン… ドクン…
舞い上がって…浮かれて…”愛”を信じて…どうせまた…いつか捨てられる時がやって来るのに――…?
そんな…そんな愚かなモノ…もう…信じないって…心に決めたじゃない
キョーコ――…!!
『う…受け取れません――…!!』
キョーコは…泣きそうな顔をしながら蓮にバラの花束を返した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。どうして・・?君も俺の事を想ってくれているのに・・・?」
蓮は指輪とバラの花束を取り合えず近くのテーブルに置き、キョーコの様子を見る事にした。
『…こっ…怖いんです…!お…お母さんに…疎まれて…ショータローに…ボロ雑巾のように捨てられて…』
キョーコは真っ青な顔で震え出した…。そして大粒の涙が溢れ出す――…。
『そっ…その上…もし…もし…貴方にまで捨てられてしまったら…もう…私は生きて行けません――…!』
その悲痛に震えるキョーコの様子に…蓮は力強く…彼女を抱き締めた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・キョーコ・・・」
『…今まで…私の事を…私の存在を……心から”愛してくれる”人なんか何処にも居なかった…。』
…もの凄く…最高に嬉しくて…そして…同時にとても怖い――…!
『ですから…”愛”なんてモノは信じられないし…それにやっと今ひとりで…自分の足で立てる様になったんです…!今なら…ひとりで生きていけるんです…!』
貴方を信じて…愛して…そして…捨てられてしまったら…一体私はどうなってしまうの――…?
「・・・・・・・・・・キョーコ・・・今まで辛かったね・・・。」
蓮は…キョーコをぎゅっと抱き締めたまま…彼女の頭をそっと撫でながら…優しく慰めるように喋り始めた。
「…君の育った環境上…愛を信じるのは…とても勇気のいる事かもしれないね…。でも…俺は君の母親にはひとつだけ感謝してる…。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・え・・・?』
「…キョーコを…俺の大切な…愛する人を産んでくれた女性だから――…。」
「…今まで辛かった分は…すべて俺にぶつけて…?…俺が…全てを受け止めてあげるから…。だから…もう怖がらなくていいんだよ…。」
「愛される事から逃げないで…?俺が君を捨てる事なんか絶対にありえないから――…。」
そんな…先の事なんて…誰にも分からないじゃないですか…敦賀さん…。私には自信がないんですよ…貴方に”愛され続ける”自信が――…。
「それに…このまま…今ここで逃げたら…”女優京子”の成長はもうしない…。怖いだろうけど…変われるチャンスでもあるんだよ…。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
…変われるチャンス…?女優として――…?
「”愛される演技”に行き詰っているんだろう…?だから…俺がそれを教えてあげる…教えたい…キョーコ…君に…俺が――…。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
『…分からないんです…!どうしたら…いいのか…』
変わりたい――…。女優として成長が終わってしまうのはイヤ…。でも一体どうすればいいの…?
「身体で…繋がって…お互いの肌で感じ取れる愛もあるんだよ…。」
蓮は…愛おしくて…愛おしくて堪らない表情でキョーコを見つめながらそう言った…。
「だって…子供を作れる行.為なんだよ…それって…凄い事じゃない…?」
キョーコの顔が一気に真っ赤に染まった。
『ななな…なにを…。 はっ破廉恥ですよ…!////』
「…自然な事だよ…。本当は…今すぐにでも君との子供が欲しい…。そうすれば…君を完全に俺のモノに出来る…。君との繋がりが一生持てる…。」
え…? 私との――…?
「そんな卑怯な事を考えている男なんだ…俺は…。それくらい君の事を愛してる…。今すぐ家族になりたいくらいに…。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
「…それでもまだ信じられない――…?」
なに…?私は…今…夢でも見ているの…?
「…俺は今すぐにでも君を抱きたい…愛し合いたい…キョーコ…君の全てを俺の物にしたいんだ…心も…身体も――…。」
う…うそ…敦賀さんが…私と…愛し合いたい――…?
キョーコの心臓の鼓動が一気に速まっていく。そして…蓮はキョーコから離れて…ベッドに腰を降ろした。
「…君に任せるよ…キョーコは…どうしたい――…?」
どうしたい…って……?
私は…一体どうしたいの…?このまま…ここから逃げたら…一生 変われない…。
『わ・・私は・・・・・・・・・・・・・』
本当は…心の奥底では…ずっと敦賀さんとこうなりたいって願っていた――…。
…変わりたい――…。愛を受け入れて…女優としても…もっとこれから成長したい…。
『私は・・・・・・・・・・・・・・・・・』
だったら…彼を信じて…彼の愛を…受け止めてみる――…?
本当はずっと…欲しくて…欲しくて堪らなかった…貴方の”愛”を――…。
『私は・・・・・・・・・・・・・・・変わりたい・・・です・・・。』
「…良い子だ…おいで…?俺の全てを君にあげる――…。」
キョーコは決心をして…一歩一歩ゆっくりと蓮のいるベッドの方へと向かっていった。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
ドクン… ドクン…
ドクン… ドクン…
き…緊張で…私の心臓…心臓が…壊れてしまいそう…!
ドクン… ドクン…
ドクン… ドクン…
蓮は社長から受け取っていた避.妊.具をバッグから取り出し…キョーコが恥ずかしがらないように…と照明を薄暗くした。
そして…ベッドの前まで来て突っ立ったままのキョーコの唇を…親指でそっと…ゆっくりとなぞり…セツカの口ピアスとウィッグを器用に外した。
その後…キョーコの髪の毛を手櫛で優しく整えて…そのまま流れるような動作で彼女をベッドに仰向けに寝かせた。
「…本能のままに俺の愛を感じ取ってくれればいいから…。俺に身を任せて…俺を感じて…?」
そうして…蓮はキョーコの上に体重を掛けないように覆いかぶさって…耳元で静かに色気のある声で囁いた――…。
―俺も…キョーコを感じさせてあげる――…。
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