【迷い】





楽しむコツ。



もう1ヶ月ほど前の話になるがボクは2年間伸ばし続けたロン毛を“切るか否か”と迷ううちに、さらに半年ほどダラダラと髪を伸ばしていた。髪が乳首を隠すほどの長さに成長した時点で『ダメだこりゃ。』と碇矢長一してしまった。なので髪を滅多切りしてもらうことにした。ちなみに“碇矢長一”とは“いかりや長介”の本名だ。髪をバッサバサと切ってもらっている自分を鏡で見ながら“もったいない”と後悔したが、今は今で“髪を切ったこと”をとても良く思っている。とにかく楽ちんだ。髪は数分で乾くし洗うのがとても簡単だ。ただ“極上テンパ”にとっては中途半端な髪の長さで“梅雨”を迎え撃つことは“失態を晒す”という危険極まりない行為なので今のうちに対策を考えないといけない。ひょっとすると“梅雨入り”と同時に“坊主入り”しているかもしれない。



拝む。



今まで色々な髪型をしてきた。スリムだった10代の頃は“イエローモンキー”を見て赤色の坊主にした。それから徐々に太りながら髪を黒く染めて伸ばし、ほんのりロン毛になった頃に失恋してしまいメソメソとツルツルに剃り上げて“北斗の拳”に出てくるザコキャラ風のモヒカンにした。仕事の都合で3日後にはスキンヘッドになっていた。ピュアなのか何なのか意味不明な失恋リアクションに我ながら敬服してしまう。スキンヘッドの頃は楽しかった。頭に触れると鶏肉を触っている感じで、すれ違う老人が“おじぎ”をしてくれる。ありがたや、ありがたや。ようやく髪が伸びた頃にラインを入れた。数ヶ月後には再びスキンヘッドへと戻り老人に“おじぎ”される日々を楽しんだ。手を合わせての一礼で“おじぎ”に応えた。心に余裕ができた。それから“フサフサの頃”の“つるべ”や“バイオリン”を弾けない“葉加瀬太郎”を経て、また再びスキンヘッドに戻り、老人から“おじぎ”される日々を満喫した。そして“人生で最もロン毛になる日”に向けて髪を伸ばし始めた。



月とスッポン。



ひとりの女子が髪を切るか否かという日記を書いていた。ボクが個人的に思うことは“バッサバサ”と短く切って後悔したとしても再び伸ばせばいい。そんな悩みなんて“極上のテンパ”が抱える“梅雨の苦痛”に比べれば“月とスッポンポン”いや違う、“月とタンポン”だ。ヒモを引っ張りたくなる。クリクリのクルクルでクネクネなナチュラルパーマネントスタイルのボクはサラサラのストレートヘアーが羨ましかった。“サラッサラ~♪のサラサーティ”に溢れる思いを吸収してもらいたかった。



色気。



迷った時はどちらを選んだとしても“後悔”はすると思う。その“後悔”の度合いが“獲得”するモノに対して“大きい”か“小さい”かの違いだと思う。後悔が大きければ大きいほど“それ”を糧として先へ進めばいい。小さければ忘れてしまえばいい。ボク的に女子の髪は“黒髪”で“乳首を通り過ぎる長さ”が最も妖艶だと思う。ただ、“色気”がある人は“大抵のこと”をしても似合うし“色気”が残るから何をするにもさほど気にする必要はない。ボクは“この女子”には“色気”があると思う。だから髪を切って“その後の自分”を楽しむべきだと思う。それにしても“極上テンパ”にとって“梅雨”というのは本当に悲惨な行事だ。



めでたくない、めでたくない。



“人生を楽しむコツは?”と問われた有名な大泥棒は『人生のコツはどれだけ“バカ”なことを考えられるかだ。』と答えたとさ。



ええ話やなぁ。



めでたし、めでたし。