技術士二次試験の経歴書 | 技術士の四方山話

技術士の四方山話

技術士(建設部門:道路)として、業務、資格関連等について、ちょっとしたネタを提供するブログです。

さて、今週の月曜日(6日)から、平成27年度技術士二次試験の願書の申し込みがスタートしました。

本年度は、GW前に出願期限を迎えますので、ウカウカしてられません。

経歴書は、単なる出願資料ではありません。今後の口頭試験のプレゼン資料になりますので、もう試験は始まっていると認識してください。

さて、この経歴書ですが、幾つかポイントがあります。

【経歴】
○大学院修了者は、研究内容や論文テーマを書くこと。
○職務経歴は、5行全て埋め、自らのステップアップ(成長過程)を表現すること。
○実務年数は空白期間が無いように。

【小論文】

○自分が主体的に従事した業務を書くこと。全体的でなくても、部分的でも良い。
○問題点を抽出し、自分なりの着目点・着想によって解決に導くこと。
○技術士に相応しいか。
○業務に大小はない。小さい業務でも、上記3つのポイントを満足していれば良い。

課題
難しいけどやらなければならないこと、つまりは業務の目的や目標、指示事項です。

問題点

与えられた課題に対し、立ちふさがる障害です。問題点を抽出しないと、以降のフローが成り立ちませんし、問題点が揺らぐとさらに以降のフローが不安定になります。

解決策の方向性

抽出した問題点に対し、これを軽減・回避するための自分なりの着目点・着想です。自分の経験や、構造的観点等、自分しか考えられなかったことが理想です。

具体策

着目点や着想を具体的な工法や技術に置き換えて、その実現性をアピールします。

成果

成果はそれほど重要ではありません。失敗はダメですが、1~2行程度でまとめる程度でよいと思います。


小論文の評価においては、問題点の抽出と解決策の方向性が最も評価されると思います。具体策はマニュアル設計でも良いです。これら2項目を重視しましょう。

また、各項目は相互にリンクしていることが重要です。構造的な安定性を問題点として挙げ、成果にコストを20%縮減できた・・・では、繋がりませんよね。

さらに、「あれやこれや、こんなことも実施した」等、一体何が主体的な対策なのかわからない論文を多く目にします。極論として、具体策は1つあれば十分ですし、主体的対策1案プラス相乗効果策を1案程度が理想と思います。ただし、相乗効果策が多いと、オーバースペックに受け取られます。

以上が簡単なポイントです。最後に、必ず添削を受けてください。口頭試験前に苦労するよりも、今苦労したほうが楽ですから。