柄にもなく2011年発行の辛酸なめ子氏の書いた「女子校育ち」と言う本を読んでみました。
一応言っておくと、この年で変な趣味で読んだのではなく、これも親バカの一環ですが・・。

もちろん、同意できる箇所と、少し決めつけすぎていると感じる箇所とがありましたが、一番、共感できたところは、女子校出身の人は、男子を蔑むべき存在と見るようになってしまう傾向があるということです。

そりゃ、女子校と言っても色んな学校があり、色んな人がいるであろうことはわかります。それに、共学出身であろうと、女子校出身であろうと、女性が集まると男性をスケープゴートにする傾向はあるとは思います。

とはいえ、自分の経験からしても、よくそこまで関わっている男性の悪口を言えるなというような、引いてしまう程けなす人に女子校出身(高校だけと言う人はそんなことないのですが、中学・高校と女子校だった人)が多かったとは感じておりました。
その理由が、この本を読んでわかったような気がします。

また、この本に書いてあった女子校でのイジメ・盗難・風紀の乱れと言ったことを読むと、もし、それらが本当なら、自分の子を女子校には入れたくないなとも思ってしまいます。

しかし、理屈から考えると、それでも女子校は存在意義があると思いますし、自分としても、子供を共学か女子校かで二者択一で、どちらに進ませたいかと聞かれれば、女子校がいいかな?と思っております。

いくら男女平等が叫ばれるようになったとは言え、どうしたって共学であれば、色んな事情から男子がメインで女子がサブ的な存在のようになってしまうことは避けられないでしょうし、これが、そうでなくなってしまったら、今度は男子やその保護者が納得しないでしょう。そうである以上、どうしても共学の場合、男子よりも女子の方が学校生活上、制約を受けてしまうような気がします。

一方、女子校であれば、男子がいない以上そのような制約がなく、より自分に適した道を見つけられるのではないかと思うのです。このことは、かつてのように男性が女性を食わせられるぐらいに稼ぐことが難しくなり、女性にも自立が求められるようになっている現状では、重要なことだと思います。
それに、本にあった風紀の乱れ云々と言うことにしても、女子校=清楚と言う偏見があるから意外に思えるだけで、異性が身近にいる共学の方が乱れやすい要素があるように思います。

あと、この本を読んでいて少し気になったのは、少し特徴付けの仕方が少し古いんじゃないかなと言うことです。
発行が2011年で、筆者が7年近くかけて取材を行っているので、開始時期となると十年以上も前、つまりリーマンショックも東日本大震災も起こる前です。
しかも、実際にインタビューをしている人達となると、OGや関係する大人が中心とならざるを得ないので、これらの人達が中高生だった頃となると、前世紀、ともすれば昭和の頃の話になるでしょうから、現在とは随分と状況は違うのではないかと思います。
たとえば、この本には、女子校のタイプ別分類において、「良妻賢母型」なんて言うのがありましたが、この御時勢では、どこの女子校も自立と言うことを前面に出しているような気がします。

と、ここまで書いて観て、何を書いているんだと言う感もありますが、今後もしばらくは、この親バカネタを続けて行きたいと考えております。