いつもと同じ朝でした。
電車に乗って 喫茶店に行き
テキストを開いて勉強する
いつもと同じ風景
わたしはいつも会社に行く前、
試験勉強をしていました。
頭痛は頻繁にあるので
薬を飲んで とりあえず 痛みがおさまるのを待つ
そんな日々が続いていました。
秋になったらMR検査を受けよう、
それぐらい軽い気持ちでいました。
その日も 勉強中 次第にいつもの頭痛が始まり、
薬で対応していたところ、何かスイッチが入ったかのように
「なんか だるいなぁ・・・ 今日、頭痛外来に行った方がいいような気がする」
急に思い立ち、急いで荷物をまとめ
近所の頭痛外来のある病院へ向かいました。
いつもなら会社の最寄駅まで来ているし、
そのまま会社に向かっていたと思います。
でも、その日は違ったんです。
「 緊張型の頭痛かな? 」
はじめ先生はそんなふうに言われていました。
念のため、MR検査しておきましょう。
はじめて受けたMR検査は、ほんとにうるさくて
ものすごいストレスでした。
先生に呼ばれ 部屋に入ると
ん?さっきとは違う笑顔・・・ なんだ?この空気は???
先生「 突然ですが ご家族や親戚の方で 突然死された方いらっしゃいますか? 」
えっ・・・ 単刀直入に何を言うんですか・・・ 誰の家族ですか?
しばらく 頭が真っ白になりました。
脳動脈瘤は 遺伝性を疑われるようですが、
私の身内には 誰も くも膜下になった人はいませんでした。
わたし「 いませんけど、それが何か? 」
先生「 検査の結果、脳に動脈瘤が見つかりました。 」
しばらく 無言・・・・・
今、言われていることが自分に対することなのか、
一瞬 動揺して分からなくなりました。
わたし「 はい・・・ 私は何をすればいいんですか?治療法は? 」
先生「 手術しか方法はありません。 」
わたし「 この瘤は いつから出来ていたのでしょうか? 」
先生「 それは分かりませんが、昨日もあったし、先週もあった、たぶん5年前にも
ありましたよ。けど、10年前は無かったかもしれない。 」
わたし「 何が原因ですか? 」
先生「 原因は現在の医学では解明されていません。
もう少し検査を進める必要がありますが、あなたの瘤の大きさや形状から判断するところ、
できるだけ早めに手術をされた方がいいと思います。1ケ月後は大丈夫かもしれないけれど、
半年後の保障はできません。 」
わたし 「 はい・・・ 」
先生 「 ご家族は今、ご自宅にいらっしゃいますか?とにかくご家族にも
お話しを一緒に聞いていただきましょう。」
ということで 再び 旦那と一緒に病院へ行き
ひと通り説明を受けました。
突然の病気の宣告は
誰にでも起こりうることなのだと
その時
はじめて悟りました。