一年前の今日
9月25日



私は友人と2人で
温泉旅行へ行きました。



産休が間もなく終わる友人が


今のうちに
旅行に行っておきたい
と、たっての希望でした。



私は
主人が、在宅呼吸器を始めたばかりで


体調が悪い日がつづいていたため



「日帰り旅行」を提案したのですが



友人は
どうしても泊まりでというので



しぶしぶ
主人に相談。




もちろん主人は
二つ返事で



「いっといで~。おれは何とかするから。」
そう言ってくれました。


それでも不安だったので
「大丈夫?」
と聞き直すと



「俺が元気なうちに、いっておいた方がいいって。そのうち、行けなくなるから」



私は強がって
「そうかもね~」
なんて言って、おちゃらけました。





当日
主人が気になって
心配で


心ここにあらずの時間が続き



時折連絡をすると


やっぱり
体調が悪い様子。



「大丈夫」
という主人の声が
弱々しく聞こえました。




早く帰りたくてたまらなくなりました。





ようやく家につくと
主人は呼吸器を着けていました。



「お帰り」
小さく言いました。



旅行の話を少しして



こんな状態の主人をおいて
旅行に行った自分を責めました。






これが主人の
最後の
「奥さん孝行」
でした。





お葬式の日
参列してくれた友人に



「あの旅行、だいちゃん、最後の
奥さん孝行してくれたわ…」

そう言うと

友人は
「…ほんとにそうやね…」

と言って
涙ぐみました。




だいちゃんらしい
プレゼントだなぁ。



私が
外に出て、楽しむことを

自分の事のように
喜んでくれた。



もう
そんな人には
出会わないだろうな…。





秋めいた空の下
あなたと
温泉に浸かったり

浴衣で
腕を組んで
ブラブラ歩いたり


お酒を飲んだりしたいな。




今日の怪我の話や
壊れた時計の話を



ちょっと
バカなされながら



それでも
優しく笑って




そんなだいちゃんに



会いたくて
たまらないんです。






(*´д`*)