私たち夫婦は


まさに
逆転夫婦です。



私は
家事が苦手。


主人は
家事が大好き。



結婚する前から



「俺と一緒になれば
家事しなくていいよ~。俺の唯一の売り(笑)」



な~んて言って
手の込んだ
料理を、たくさん作ってくれました。



掃除、洗濯、料理、アイロン掛け、裁縫…
私が嫌いな事が



主人の
ストレス発散の趣味の一つでした。



まさに


プラスとマイナス(笑)



早起きだった主人は



よく
私のお弁当も
作ってくれました。




朝起きて
キッチンに向かうと
すでに、いい匂い。



たまごやきの
焼ける匂い。



そぼろごはんの匂い。



生姜焼きの匂い。



「あ~お弁当作ってくれてるんだ~(*^_^*)」


いっきに
テンションがあがります。



おはようを言って

主人は
決まって得意げに


「はい。おべんとー」

と、中身を見せてくれました。



これがまた
嫁が言うのもなんなんですが



きれいに盛りつけてあって


うまそう…。




「まじ、うまそ~(≧∀≦)」
多少、オーバー気味に
ほめちぎる嫁。




うれしくて、得意げな主人。




実際
職場でのランチタイムが待ち遠しくて、待ち遠しくて
たまりませんでした。



後輩たちに
「旦那さんが作ってくれたんだ~」


さりげなく
自慢をする私。




特に上手かったのが


たまごやき。




卵に
味の素を入れて
焼いただけの
いたってシンプルなもの。



でも
それが
たまらなく美味しかった。


見た目も
きれいだった。





そんなことを思い出して



何気なく
朝、キッチンへ。




冷蔵庫から
卵を出し


ポンと割って
味の素を入れ



温めておいた
たまごやき器に
じゃ~と流し込む。




主人が亡くなって
初めてつくる
たまごやき。




あんなにきれいに



あんなにおいしく
できなかったけど



あの頃を思い出し、
少し
懐かしく思いました。





私はマイナス。
主人はプラス。




私は主人に
たくさん補ってもらってたけど




私は
主人に、何を与えられただろう…。




何も思い浮かばない。





私と結婚したあなたは



貧乏くじ引いたね(笑)




だいちゃんとの
些細な思い出が
たくさんある。



幸せだなぁ。





母が握ってくれていた
おにぎりと


イマイチなたまごやきを

今日のランチに。




…そう思ってたのに




すっかり
持って出かけるのを
忘れてしまった




あんぽんちんな
わたしです…。





もちろん
取りに戻りましたけどね(T_T)




「あっほやな~」



だいちゃんの
鼻で笑った
いつもの声が聞こえた気がして



少し
顔が赤くなりました。