お盆でしたね。

一足も二足も早く
あちらに旅立っただいちゃんが
帰ってくる。。

でもね。
いつも一緒にいると思ってるから、
帰ってくるとか、ピンとこないんですよ。

だから、普段通りに過ごしました。



一ヶ月ほど前の
ある日の明け方のこと。

うっすら意識がある時間帯。

リビングのドア、ガラスの向こうにある
シルエット。

細い足。カーゴパンツ。
少しO脚な足。
こちらに歩いてきて、
ドアをそっと開けました。

私は
うっすらある意識の中で
それが、だいちゃんだと
瞬時に察知し、
それと同時に

『おかえり』

と、言ったのでした。

残念ながら、声も顔もわからなかったけど
間違いなく、彼です。

一ヶ月前と言えば
盂蘭盆でしたね。

そんなこと、全然気にしてなかったのにね。

不思議なことって、あるんです。

そして、何気に、
息子はよくパパのお仏壇に話かけます。

パパ、これ買ってもらったよ!
パパ、これ見て!すごいでしょ?
パパ、このお供え食べた?
食べたら、僕もたべていい?

パパは、何て返事してくれてるかな?






womanという、ドラマをみてる。

シングルマザーのおはなし。

この手のドラマは、
絶対みない、見れないと思ってたんだけど、

なんか…。生きるヒントが欲しくて見てしまっている。

そうできるようになったのは
時間が経ったから。
忘れたんじゃない。

その経過した時間に
途方もない空しさを思い、
情けなくもなる。

『死んだんじゃない。生きたの。』

こんなセリフがあった。

胸に、ずしんときた。
いい意味にも、むなしい意味にも
わたしは、受け取れた。

時々、ひねくれる自分がいる。
いやーな自分。

『生きているから、素晴らしいんだ』

だいちゃんを思うと、この言葉は苦しい。

間違いない言葉なんだけど、
わかっているんだけど…。
嫌なんだ。

ごめんなさい。





こないだ、息子を救急に連れていきました。
だいちゃんが旅立った病院。

病棟の前の信号が、運悪く赤。

当時を思い出してしまい
思わず、口にでてしまった。

『パパね、ここの四階に入院してたんだよ。』
なんとなく、ボソッと。。

息子
『パパ、頑張ったの?』


『…うん。めっちゃくちゃ、頑張ったよー。
パパ、めっちゃ強くて、家族思いで、かっこよかったんだから~』

息子
『そーなんだー』

涙が溢れてきて
前が見れなくなりました。

子供は、よくわかってますね。

きっと、パパのように
強い子に育ってくれると信じています。


10月の命日が
近づいてきています。

こころが乱れぬように、
過ごしていきたいと思います。



そして…
わたしは
いつも、
東大病院の男の子のことを、
思ってます。
祈ってます。


読んでくださって、ありがとうございました。


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