心からのありがとう。 | へこたゆ-今日のフェレット

心からのありがとう。


なかなか言葉にすることが出来ないでいましたが

平太郎、6月21日午前0時40分頃、旅立っていきました。

私の腕の中で


いくら呼んでも
いくら体をさすっても

平太郎は戻ってきませんでした。



何から書こうか
何から伝えようか

ずっと、ずっと、迷っていました。

書いているうちに涙が溢れてきて、言葉にならなくなったり
平太郎がいないという現実から目を背けたくて、書けなくなったり

平太郎がいないと思うだけで、魂の一部がもぎ取られたようでした。

まさかこんなに突然状況が変わるなんて想像も出来ませんでした。


たくさんの方に応援していただきながら、なかなか報告することが出来ず
申し訳ありません。
ここから、だたただ長いだけの文章になります。



平太郎の黄疸はすっかり良くなってきていました。
おしっこのいやーな黄色もすっかり薄くなり
あとは皮膚に染みこんだ黄疸色素が抜けてしまえば元通り。


もう高齢なので、代謝が落ちているから色素が抜けるのにも時間がかかるでしょう。


と、先生からは言われていました。


だた、食欲がなかなか戻らなかった。
そして、体が目に見えて老化してきているのがわかりました。


それでも、『食べない』以外は本当に元気で

お気に入りのおもちゃを運んでは悦に入ってるし
三段ラックの二段目にセットしたキャリーによじ登って寝てるし

毎日恒例のように、優太や疾風と一緒にドアの前に並び

ここ、あけて

と催促するし。

そして気が向けば陽南の首を咥えてお持ち帰り・・・


皮膚の黄色と食べない事をのぞけば、病気だなんて思えないくらいでした。


6月15日の水曜日。

病院に行ったときに、心臓の雑音が激しいと言われました。


え?なんで?
今まで心臓肥大はわかっていたけど
ずっと心音はしっかりしていてきれいだったんです。


確か、黄疸がわかったときも、呼吸音と心音のチェックはしてもらっていて
その時も心音はしっかりとしていました。

どうしてそんなに急に悪くなるのか・・・
理解できないまま、お薬を飲むことに(エースワーカー)

優太もエースワーカーは飲んでいて
飲み始めて割と早い段階で効果が出たので、平太郎にも期待していました。

だけど即効性がある物ではないので、1週間くらいは注意が必要だろうとは思ってた。

土曜日にも病院に行って、注射を1本。


この日から少しずつ食べる量が減ってきました。

土曜日の朝は7割くらい食べた。

でも夜は半分食べるのがやっと。


朝、がんばったから、夜は少し少なくてもいいか。。。と思った次の日。

朝からなかなか食べてくれず、やっと半分?というくらい食べてくれました。

その他にも、お水とかお茶とか、出来るだけこまめに水分も摂らせるようにしていました。


日曜日の夜。

本当に食べるのを拒否し始めました。

今までは多少嫌がっても、拒否することなんてなかった。

口に運んでも、頑として口を動かそうとしません。

それでもやっとの思いで流し込んだのが2割くらい。

お水もお茶も、あまり飲もうとはしませんでした。


イヤな予感を抱えたまま、日曜日の夜を過ごしました。

それでも明け方、平太郎がトイレを済ませたあと
いつものお気に入りのキャリー(三段ラックの二段目にセットしたもの)に
よじ登っている音が聞こえたので、まだそんな体力があるんだ・・・
と、少し安心しながら迎えた月曜日の朝。


やっぱりごはんは拒否。
お水もお茶も拒否。

もういらない!もう食べたくないんだ!

と言っているようでした。


仕事、どうしても休めない日だったんですが、なんとか無理をお願いして朝イチで病院に行きました。

この時にはもうかなり呼吸も速く、浅くなっていて、本当に疲れている様子でした。


心音を聞いてもらうと、雑音(弁膜症の為の逆流)がまた一層ひどくなっていて
お薬が増えました。
今度は心不全のお薬。

そして、日曜日からほとんど食べ物を口にしていないことを伝え
栄養剤の注射をしてもらうことに。


ところが。。。

この注射で、平太郎が怒ったんです。
嫌がったんじゃなくて、怒っていると感じました。

家に帰ってお薬を飲ませてから会社に行こうと思ったんですが
これまた頑として口を開かず
バイトも受け付けず(これは予感していた)
大好きな乳酸菌も受け付けず・・・

粉にして、お茶と混ぜて飲ませることも考えましたが
今だけはきっちりと飲ませたかったので、ムリヤリ口を開かせて飲ませました。


そして、お昼休みに家に帰ったとき
トイレに行くのにベッドから降りて、そこで力尽きている平太郎が目の前にいました。

まだ意識ははっきりとしていましたが、呼吸は苦しそうでした。
すぐに先生に連絡して病院へ!・・・と思いましたが
この日の朝、平太郎が怒ったことを思い出し、病院に連れて行くのを止めました。
そして、もうずっと一緒にお家にいようね・・・と約束しました。



今まで平太郎はなんども病院にお世話になりました。

生後半年くらいの頃、おかしな咳払いばかりするから・・・と
レントゲンを撮ったら胸がまっ白で

炎症なのか、水がたまってるのか
リンパ腫なのか・・・

そのあたりの判断がつかず、ステロイドとエースワーカーを飲むことになりました。
エースワーカーは心臓のお薬ですが利尿作用もあり、腹水にも効果があります。
この場合は胸水の可能性でしたが。

ステロイドはご存じの通り、抗炎症作用もあるし、リンパ腫の治療にも使われます。
これで1ヶ月後にもう一度レントゲンを撮ることに。
すると、1ヶ月後には白い影はきれいに消えていました。


そのあとは特に大きな病気をすることもなく、元気に育ってくれました。
ただ、3歳頃からアレルギーを起こすようになり、ステロイドは常備薬となりました。

そしてそのあとはコルドーマ。

最初は、尻尾の真ん中あたりに出来ているということもあり
経過観察でも大丈夫でしょう。といわれていました。

ただ、なんとなくイヤな感じがしてレントゲンを撮ってもらったら
骨肉腫の疑いがあり・・・

平太郎の体を守るために、尻尾の付け根から切断することにしました。

検査結果はコルドーマでしたが、コルドーマはごく稀に肺に転移することがあると聞いていたので、後悔はありませんでした。

そんな不必要なほどに切らなくても・・・
体の一部を失ったフェレット・・・不憫だ、かわいそうだとも言われましたが
どんな姿になろうとも、私の平太郎への愛情が変わることは決してなく
言いたいヤツは勝手に言えば?という感じでした。

私にとって姿形はさほど大きな問題ではなく
その生活を十分に楽しめる力と環境を与えてあげることが最優先でした。


そして去年の夏、また胸に影が見つかりました。
CTを撮っても、それがなんなのか、どこにあるのかさえ全くわからず・・・
治療方針も決まらないまま、とりあえずステロイドは継続することに。

そのあとは、今年に入ってからの発熱。そして黄疸。

黄疸は、おそらく発熱が堪えていたんだろうと思います。




今まで、平太郎は本当になんどもなんども病院にお世話になって
なんども検査を受け
何本も注射をし
お薬だってちゃんと飲める子でした。

病院のあと、ちょっとワガママになって八つ当たりしたりするものの
ちゃんと頑張れる、とてもがまん強い子でした。
ふて腐れている平太郎に、ごめん、ごめんといいながら頭をグリグリ撫でると

んもー、しかたないなぁ・・・

と言わんばかりにゴキゲンが治り、頭をすり寄せてくる子でした。
本当に自慢の子です。

その平太郎があれほど、怒るほど嫌がったあの日の病院。


本当に、『もういいんだ!』と言っているようにしか私には思えませんでした。

そして、それが平太郎の意志ならば・・・と
最期まで家で一緒にすごそうと決めました。


夜になって、やっぱりお水すら受け付けない。
大好きな乳酸菌にも口を動かそうとすらしない。

この時、私も本当に覚悟を決めました。
まだまだずっと一緒にいたいけど、平太郎がもう頑張れないなら
それでいい・・・となんどもなんども自分に言い聞かせて。

夜、8時頃から小さな心臓発作を繰り返すようになりました。
心臓がもうポンプの役割を果たしていないのか
酸素をうまく体に取り込めていないのか
呼吸は苦しそうでした。

私は平太郎の体をさすったり、水で口を湿らせたりすることしか出来ません。

目を離した間に
私が側を離れた間に
平太郎の呼吸が止まったらどうしよう。。。
と、不安で不安で仕方ありませんでしたが
他の子を放っておく事も出来ないし、ごはんの用意だってしなければ。。。

平太郎が眠っているのをなんどもなんども確認しながら
部屋を片付け、簡単に掃除し
他の子達の食事を済ませ、あとはもう平太郎とずっと一緒にいられるよう準備しました。

日付が変わった頃から、また頻繁に心臓発作を繰り返すようになりました。
だんだんと呼吸が浅く早くなり、息ははけても、吸うことが出来ないような感じでした。

発作を起こす度に体をさすり、心臓の上をトントントンと軽くマッサージもしました。
それでも、だんだんと呼吸が出来なくなってきているのがわかったので
時々口から息を吹き込んであげると、少しだけまた楽になり・・・

そんな事を繰り返し・・・
なんども発作を起こす平太郎を見て

もういい!もうがんばらなくていい!
かーさんは悲しくてもガマンするから!
平ちゃんがいちばんいいと思うようにすればいいから!

なんどもなんどもそう話しかけ
お願いだから、自分が辛いのはガマンするから
平太郎の苦しみだけとってやってください!
と、なんどもなんども神様にお願いしました。

窓の外から雨が降る音が聞こえてきて、それがだんだん激しくなって
そうして平太郎は小さな発作で体を少しだけのけぞらせたあと
全身が脱力して呼吸を止めました。
心臓も、何度さすっても二度と動きませんでした。


しばらくは放心状態でしたが
平太郎をきれいにしてあげなきゃ!と思って、暖かいタオルで体を拭きました。
お耳の中まできれいに掃除しました。

まだ暖かい平太郎をいつものベッドに寝かせると、優太が側に来て
まるで平太郎の体を守るように、自分の体で平太郎を包み込んで一緒に寝ていました。
でも、だんだんと平太郎の体温がなくなってくると、自分から側を離れました。

翌朝も平太郎の側に来てなんども顔をのぞき込んでいましたが
もう一緒に眠ろうとはせず、それでもベッドの側から離れませんでした。


最期はちょっと苦しかった平太郎も、魂が体を離れてしばらくすると
いつもの気持ちよさそうに眠っている顔に戻りました。
本当に・・・
何度見ても眠っているだけのようにしか見えなかったけど
柔らかかった手も足もおなかも硬くなり
もうそこに平太郎はいないのだと思うしかありませんでした。


なんどもなんども抱っこして
なんどもなんども頭をなで回した平太郎は
もういません。

いつも私の布団の横に置いたベッドで眠っていた平太郎。
寝返りをうつ度に、ベッドに手を伸ばして平太郎の頭を撫でていましたが
もうそこに平太郎はいません。

手には平太郎の頭の感触だけがはっきりと残っているのに
もうその頭を撫でることは出来ません。



お別れの日、こんな梅雨のど真ん中だというのに
岡山は晴れていました。
ゴキゲンな平太郎に似合う青空でした。

斎場で・・・
今回の担当の方は女性だったんですが、

本当にきれいな顔をしていますね。
本当に満足そうで幸せそうですね。

と、なんどもなんども頭を撫でて、顔をのぞき込んでくれました。

それほどに、旅立ちの日の平太郎はゴキゲンな顔をしていました。


今まで、一緒に過ごしたどの子とも、強い繋がりは感じていましたが
平太郎は特別だった気がします。
本当に気持ちがつながっているというか
魂がつながっているというか

そんな子と巡り会えた私は、本当に幸せな時間をもらうことが出来たのだと思います。

へーちゃんはとっても満足して旅立って行ったんだから
私がいつまでもメソメソしていちゃいけないんだけど
それでも平太郎の頭を撫でたい、抱っこしたいという気持ちが抑えきれず
なんども泣いて『へーたろうのばかやろー』と叫んでしまいます。

とんでもない母です。

それでも、こんな私のところに来てくれて
巡り逢ってくれて
6年間もの時間を私と一緒に過ごしてくれた平太郎に
心からありがとうを言いたいと思います。


平ちゃん、またかーさんのところに戻ってきてね。
それまでバイバイ。

みなさん、本当にありがとうございました。