ジュンは、徐々に家の中の生活になれてきた。

血液検査の結果、どこも異常なく元気だとわかりホットした。

食べ物をもらえずに、カエルやその辺りの草を食べていたようだけど…。

ジュンがくる前から、家族旅行を予定していたので、それにあわせて、狂犬病の予防注射すらしてもらってなかったので、ペットホテルには預けられず、トリミングもしてもらえないとの事なので、病院にあずけてワクチンと、レスキューされた時にもしてもらったけど、ちよっとしたお手入れをお願いして、出かけた。

また、環境が変わるので、どうかなぁと思ったけど、可愛い受付の女の子にリードをあずけた途端に喜んでついていった。

伊豆の伊東温泉、富士山をみながら、私と娘の修行旅行がはじまった。

小さい時に、けして遠くではないけど、親戚みんなで旅行に行った。どんどん親戚が亡くなってしまったけど、1年に、1回くらいは出かけないと…。87歳の高齢の親や、障害がある親戚を連れてはさすがに、楽しむと言うより修行と言う言葉があてはまる。

それでも、今回は部屋を別にしたので、夜にゆっくり娘と露天風呂に入る楽しみが待っていた。





こんなにちかくで富士山をみたのは初めて、
圧巻の富士山だった。

街の中をわけもわからずに走り、韮山反射炉に行った。
平成27年7月、韮山反射炉を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録された、との事だけど、
無知な私は韮山反射炉が世界遺産とは知らなかった。




この日は富士山と韮山反射炉と2つの世界遺産を拝む事ができた。

ボランティアで反射炉の説明をしているガイドさんは、母と生まれ故郷が同じで、話しがもりあがった。

平日のせいか人があまり多くなかったので、世界遺産を家族じめできたのは、ラッキーだった。

その後、伊豆の国パノラマパークに行き、
空高く高く、昴の近くに行くためにロープウェイに乗って富士見テラスで駿河湾の景色を楽しんだ。



高所恐怖症の母とメイは、こわがっていたけど、私は、昴との距離を少しでも縮められる事がうれしかった。





テラスからみた富士山と駿河湾の景色をアイスクリームを食べながら過ごした。

そして、宿泊する星野リゾート 界 伊東
昨年のリニューアルオープンを待って、予約した。






ついた途端に食事の時間、父は今嚥下がでてしまっていたのでお粥を頼んでおいて、







どれもこれも新鮮。
味はもちろん、でてきた途端に綺麗〜と声がでるくらいだった。

露天風呂を楽しんでもらい、


その後メイと自分たちの部屋へ
私達の部屋は、土間のある露天風呂の部屋、トイレ、洗面所、庭を見る部屋、居間、寝室がわかれていて2人部屋にもかかわらず、3人いる部屋と同じくらい大きかった。


何故かポーズをとるメイ


深夜の露天風呂で2人で話しながら、その後、内風呂に入り、


その後、庭を見ながらお疲れ様、おやすみなさい。


朝ごはん、
まご茶漬け、おいしかった〜(^○^)


そして、熱海に向かった。


MOA美術館へ
特別展での漆の伝統と革新
広々とした館内
多分、あんなに広い美術館、私ははじめてだったかも…。

そして何より楽しみにしていたのが
天井

天井をスクリーンに見立てて、映像装置から万華鏡のように天井の映像がリアルタイムで変化していく巨大なホール状の踊り場があって、それが幻想的
家族でポカ〜ンと口をあけ、しばらく、見いってた。


1日かけて、外の景色をながめたりできたらよかった、優雅に食事をしたりもしたかった。今度は、友達と一緒にきたいなぁ。


伊豆は、学生の時に部活の合宿できて、帰りに友達と、遊んで帰ってきた、そんな懐かしい思い出のある場所。

まさか、修行旅行で訪れる事になろうとは思わなかったけど、いい思い出になった。



次の日、ジュンをお迎えに、行ったら、飛び付いて喜んでいた。
こんなに喜ぶとは思わなかったけど、いい子で待ってましたよ〜
ときいて、胸がしめつけられた。

ジュンは、私達をきっともう家族だと思ってくれているかもしれないけど。
ジュンにとって、もっともっとたくさん愛情をそそいでくれる、家族を探さないと。

ジュンがきて、私の中に少し変化がおきてきている。3人をみないといけないと思う毎日は、ほんとうに心がしんどいくて、昴のぶんも楽しまないと…と思っていた自分とはかけはなれていき、自分が何のために今生きているんだろうと、思う事もしばしばあって、病気でも必死に生きている人たちには申し訳ないと思いながらも、昴じゃなくて、自分が早く逝っちゃったほうが楽だったんじゃないか…と思う事もあった。特にエリがいなくなってから、そう思いはじめた。

色々考えてしている事でも、迷惑くらいにしか思ってないとか…いっそ、3人だけで生活してくれたらいいのに…

私のブラックな心がかなりでていた。そんな時にジュンが家にきた。

人間不振になっても仕方ない子なのに、私の姿がみえなくなるとくぅくぅないている。
かまってかまってって顔を寄せてくる。

少し不安分離症になって、わけのわからない行動をおこしたりした時もあった。知らないところに連れてこられて、それでも一生懸命健気に生きようとしている姿をみていると、心が洗われる。
心のブラックが少し薄くなってきたように思うこの頃。