年の瀬も押し迫った12月26日、宮城県名取市閖上のまちカフェ(被災者の


つどいの場)にて出張施術を行いました。




 太平洋に面した名取市では海沿いの2地区が津波に襲われ、今回出張施術


をさせていただいた閖上地区はその一つで、2100世帯あった住宅の9割以上


が津波によって流失し、住民5700人のうち約900人が死亡、また世界で最初


に配信された津波の映像はここのものだということでした。


 震災以降、町の人々の住まいは仮設住宅や親戚宅、賃貸アパートなどばらばら


になって以前のように顔を合わせることもなくなってしまったため、せめて皆が


集まれるような場所があれば…と、津波で倒壊を免れ地区で唯一残った集会所


を修復し、お茶のみをしたり、支援物資を配ったりする場として再開したのが


「まちカフェ」でした。


 当日は都合上2時間という短い時間ではありましたが、賃貸アパート等を借りて


新しい生活を送られている方、津波で倒壊を免れた自宅に残って生活されている


方、また子供達のいなくなった小学校では流出した写真を展示してるのですが、


そこでそれらの写真を1枚1枚洗って乾かすボランティアをされている方などが


来られ、肩もみやハンドマッサージをさせていただきました。




 特に被災地では、仮設住宅にお住まいの方にはある程度の支援の手が差し


伸べられているのですが、自宅に残っておられる方や賃貸アパートで生活されて


いる方は、仮設の方々ほど支援が行き届いていないという現実があるので、今回


はそういう方々に施術できてよかったと思います。