ピタゴラスは実在しない「ブルータスお前もかとは言ってない!?間違って伝えられた歴史上の嘘【前半】
■ユリウス・カエサルが発した「ブルータス、お前もか…」
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紀元前の共和政ローマ時代に、圧倒的な権力を手に入れた政治家のユリウス・カエサルは、腹心の1人であったマルクス・ブルータスに暗殺されてしまう。カエサルは死に際、信頼していた腹心の裏切りに驚き、「ブルータス、お前もか…」と声を上げたとされている。シェイクスピアが執筆した悲劇『ジュリアス・シーザー』によって一躍有名になった台詞だが、ローマ史の研究家による解釈は少し違う。古代ギリシア語では「息子よ、お前もか…」と訳されており、ここで言う“息子”はブルータスを指す。この文章が様々に解釈され、「ブルータス、お前もか…」に行き着いたとされている。
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画像は、「Epik Fails of History」より
古代エジプトでは、王が死ぬと複数の“家臣”が一緒に埋葬されることがあったという。エジプト第1王朝の王ホル・アハの後継者であったジェルが死んだ時に一緒に埋葬された300人の家臣の遺体も見つかっている。ファラオの墓からは、ツタンカーメンの黄金マスクやアヌビスの像といった歴史的発見以外に、41人の遺体が考古学者によって発見されたこともある。ところが、一緒に埋葬されていた41人の遺体には絞殺された跡が……。これはファラオが、家臣のほかに“奴隷”も引き連れていたという、明らかな証拠として考えられている。
画像は、「Vorply」より
■数学者ピタゴラスの存在
画像は、「Ancient Origins」より
古代ギリシアの数学者で、“サモスの賢人”と呼ばれていたピタゴラス。彼は「万物の根源は数なり」と唱えた人物として知られ、“ピタゴラスの定理”も発見したとされている。しかし彼自身が記した書物は1つもなく、残された書物は全てピタゴラスの弟子によって書かれたもの。そのため、ピタゴラスという人間の存在自体を疑う人物がいても不思議ではない。同様にソクラテスや孔子の思想も、全て彼らの弟子によって受け継がれたもの。同様の論理に照らせば、その2人も存在しないことになってしまうだろう。
画像は、「Ancient Origins」より
参考:「LISTVERSE」、ほか