親に似てアレルギー体質のあみ。
特に食物アレルギーは、重度。
小麦、卵、ピーナッツ。
小麦と卵は完全除去。

数値としては、卵はクラス3、小麦はクラス6(つまり最大値)。

給食も、小麦の除去は対応不可。

よって、保育園時代に引き続き、小学校でもお弁当持参。

保育園時代から、みんなと一緒だと食事ができないのは、みんなと違うからなのかとも考えたけど、食事風景を撮影したビデオを見せてもらうと、どうもそうでもなさそう。


というわけで、給食のメニューと同じものを作るとか、給食用の器に移してもらうとかは、考えないことにした。デザート類が出るときだけ、似たようなものを持たせる。

除去食がない場合でも、「特別扱い」について厳重に注意を求められたという話もよく見かけて、就学相談のときも、ずいぶん身構えていたが、意外にも、

「『違ってもいい』ということを他の子も学べる」
という模範的な言葉を教頭先生からいただけて、すごくホッとした。

手抜き弁当とはいえ、毎日作るのは本当に面倒。大変、というほどのことではないけれど、億劫。


それでも、除去食での対応より、お弁当のほうが、実は親としては安心。


あみは、生後10ヶ月の頃、保育園でパン粥を誤食してアナフィラキシーを起こしたことがある。この事故は、完全に保育園のミス。毎日、米のお粥を持たせていたのに、手違いで、他の子どものパン粥があみのトレイに載せられて、そのまま口に入れられた。


ただ、その後の保育園の対応は素晴らしかった。たまたま、食物アレルギーの治療の権威ある教授がいる大学病院が、目と鼻の先にあったのも幸いだった。すぐに車で救急窓口へ連れて駆け込んで、私の到着まで、しっかり、あみを抱いて看護してくださった。


園長先生はじめ、関係した職員が代わる代わる謝罪にいらした。調理担当の方の取り乱し方があまりにも気の毒で、責める気にもなれなかった。


その姿を見つつ、苦しそうな娘を抱いて慰めるのに精一杯で、その時は「中程度のアナフィラキシー」としか耳に入っていなかった。後で夫から、「あと少し遅れていたら危なかった、って言ってたね」と医師の言葉を聞かされて、ゾッとしたのは忘れられない。


私も、やっと食物アレルギーの怖さを思い知って、ホンの少しの気の緩みで、小さな命を終わらせてしまうかもしれない重責を感じた。


そして、その2ヶ月後には、再発していたうつ病をごじらせて、すっかり寝込むことになってしまった。


最近あった、チーズ入りチヂミを食べて死亡した小五の女の事故を思っても、学校任せにするのは恐ろしい……。

(学校によっては、除去食が用意できるのにお弁当というのは許されない場合もあるらしい。事故のあった学校がそうだったかはわからないけれど)


自分がその女児の親なら、学校や担任にも責任を追求するにしても、それ以上に自分を責めてしまうと思う。


個人的にはあの事故は、学校が(担任が、でなく)、給食開始後にアレルギー持ちの児童が不調を訴えたら、有無を言わさず誰かがすぐにエピペンを打つように周知徹底していれば、最悪の事態は防げていたと思う。親には責任はない。

ただ、そう言えるのはあかの他人だから。自分が当事者なら、親も、

教師でも、学校関係者でも、どの立場であっても、一生、自分を責めて生きることになる気がする。


担任の先生が個人として責任を問われたり、母親が夫である父親や親戚に責められたりしていないことを、心から祈る。


それまでの11年間も、母親はきっと、毎日、神経をすり減らして、三度の食事とおやつ、各種行事等々に対応してきたはずだから。食物アレルギーの地雷は、どこにでもいっぱい埋まっている。


かくいう私も、一昨日、5月3日、お祭りの屋台でうっかりミスをしたばかりで、猛反省中。


詳細は、別のエントリに。

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