ボンジュー!

 

今回は、フランス語を翻訳する話です。

 

 

ニューカレドニア、フランス語圏なので、当然ですが、すべてフランス語です。

 

 

なので、何言っているのか、全然わからないんだな。

 

 

そこで、スマホやPCの出番です。

 

 

前にもちょこっと触れましたが、一応、海外旅行で簡単に使える翻訳機、翻訳ソフトを紹介します。

 

 

 

 

 

「Google翻訳」・・・機械翻訳ではあるものの、その中では最も秀逸。

 

そして無料で使えるところが大変素晴らしい。

 

 

音声を聞き取って翻訳する機能で、日本語からフランス語へ、フランス語から日本語へ翻訳してくれるので、妻はこれを使って、ホテルの従業員とスマホ経由で会話していました。

 

 

すごいな。

 

 

さらに、スマホのカメラでフランス語の文章を写して、それを日本語に翻訳する機能もあり、こちらの精度は、まあまあ、といったところ。

 

簡単な文章なら、おかしいところは多々あるものの、一応言いたいことはこういうことだな、と推理できる程度の日本語にはなる。

 

レストランのニューとか、看板の翻訳くらいは問題ないと思う。

 

新聞の翻訳とかは、ちと厳しい。

 

 

 

 

 

「POCKETALK(ポケトーク)」・・・翻訳専用機。

 

ポケットに入る、名刺よりちょっと大きいくらいのサイズ。

 

明石家さんまが宣伝しているやつですな。

 

 

 

インターネット環境が必須なので、WiFiがあればOK。

 

今どきは大抵のホテルやレストランには、Wi-Fiがあるのでいいのですが、街中ではWi-Fiがないので、そういう場所でもデータ通信ができるように内蔵グローバルSIMありの一番高いモデル(34,980円)を買いました。

 

 

しかし、実際には、ニューカレドニアの街中では、このグローバルSIMがまったく使えず。

 

ポケトーク、でんでん使えまへんで。

 

どないなっとんのや、これ。

 

さんまちゃん、どうにかしてえな~。

 

 

 

 

帰国してから、よくよくポケトークのサイトで調べたら、グローバル通信対応地域にニューカレドニア、入っていませんでした。

 

 

 

ガ~ン・・・せっかく高いやつ(SIMあり)にした意味、なかったな。(大失敗)

 

 

まあ、Wi-Fiが使えるホテルとかレストランの中では使えます。

 

(Wi-Fiを使えるように設定する手間はそれなりにかかりますが。)

 

 

一番肝心な翻訳精度は、Google翻訳と同じくらい。

 

 

宣伝では、AI翻訳をうたっていますが・・・スマホを持っている人は、わざわざ買わなくても、Google翻訳で充分、というのが使ってみた結論でした。

 

 

あと、カメラの性能がイマイチで、ピントを合わせるのに、とにかく時間がかかる。

 

ここいらへんは、なんとかしてほしいところです。

 

 

 

 

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さて、話は変わって、帰国後の話。

 

 

 

ニューカレドニアで、おみやげに絵本(フランス語)を3冊ほど買いました。

 

弟家族のところにプレゼント。

 

 

このうち2冊は、文章のところが白地で、そこに黒で文章が活字印刷されているので、スキャナーで取り込んでOCRソフトにかければ、テキストデータとして簡単にPCに取り込めます。

 

 

残りの1冊は、背景の色と、文章が書かれている部分の色が同じなので、ちょっとOCRソフトにかけずらい。(不可能ではないが、けっこう文字がおかしくなる。)

 

 

 

そういうわけで、最初の2冊はあとで、パソコンでAI翻訳にかけます。

 

 

 

残りの1冊は、スマホのカメラで撮影してGoogle翻訳にかければ、だいたいの意味は分かります。

 

だからその方法で、弟君、よろしくね。

 

 

 

 

どの本も、絵がとてもきれいなのよ~。

 

 

 

 

さて、テキストデータになったら、PCでどうするかというと、チャットジーピーティ(ChatGPT)で日本語に翻訳します。

 

 

テレビのニュースとかでも話題の、人工知能(AI)ChatGPT、実は外国語の翻訳の実力もすごいんです。

 

 

従来の翻訳ソフトと比べて、何がどうしてどうすごいのか、ということを説明すると話が長くなるので省略しますが、要は、豊富な文章データベースを使って翻訳結果を修正できる、というのが人工知能翻訳のすごいところです。

 

 

 

いろいろやってみた感じでは、Google翻訳よりも、日本語文章の品質は、ワンランク上。

 

 

無料で翻訳できるソフトとしては、これが一番優秀な感じです。

 

 

それで、ニューカレドニア土産、子供向け絵本の翻訳です。

 

 

 

 

ヌメア市内に、カレド リーブルという、小さな本屋さんがあります。

 

 

ここがすごくおしゃれな本屋さんなのよ。

 

 

小さいんだけれど、ニューカレドニアに関する、文化・芸術・教育・歴史、といったジャンルの本が非常によくそろっている。

 

 

店主のこだわりがよくわかる、とてもステキな本屋さんです。

 

 

カレド・リーブルのサイト

 

 

通販もやっています。(英仏語対応。)

 

 

興味がわいたら、買ってね。

 

 

 

 

 

ジャジャーン!

 

 

ニューカレドニアで買った絵本、一冊だけちょこっと紹介します。

 

 

この絵本、ニューカレドニアのテレビで放映されている人気アニメなんだそうです。

 

 

 

(注意 この文章および画像は著作権で保護されています。許可なく複製・配布することはできません。)

 

 

 

 

小石の寓話集

 

ティメックと

不機嫌な小さい鳥

 

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文とイラスト ベルナール ベルジール監督
翻訳 ChatGPT(80%くらい)
意訳と編集 芋焼酎(残り20%ほど)


登場人物
ティメック ・・・ カナック人の男の子
トトディ ・・・ カワセミの子供

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川岸のそばで、空中で舞いながら、カワセミたちは子供たちに波に潜る技を教えていました。
これはカワセミが魚を捕まえる方法でした。
しかし、子カワセミのトトディはすみっこでじっとしていました。
彼は顔をしかめて、口を下向きにし、翼を腹の上で交差させていました。
トトディは誰にも見向きもせず、誰にも話しかけませんでした!
彼は不機嫌でした...。
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カワセミの両親は心配していました。
「トトディは怒っているのだろうか?」と父カワセミが考えました。
「彼はとても悲しそうだわ!」と母カワセミが心配しました。
その後、両親は川岸の鳥たち、セイケイ、オオアジサシ、カオジロサギ、そして高い枝にとまっているノスリにもたずねました。
しかし、なぜトトディがすみっこで、口を下に向け、翼を腹の上で交差させているのか、誰にも説明できませんでした。
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その日、村でティメックは、父と叔父たちが森で大木を切る作業に、ついて行きたいと思っていました。
しかし彼は、なぜ母親が彼にこう言ったのか理解できませんでした。
「ハァ~(深いため息)、ノン、ノン、ノン!」
その小さな少年は不機嫌でした。
彼は本当に不満に思い、おばあさんたちのもとに逃げ込んでしまいました。
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なぜトトディは誰にも話さなかったのでしょうか?
そしてなぜ大人たちは、小さな男の子に、大木を森で切ることを許さなかったのでしょうか?
これがティメックが発見することになるものです!
彼の物語、彼の夢がここにあります!
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夢の中で、不思議な議論がティメックを起こしました。
「私、彼が病気だと言っているんです!
 海水を一口飲ませて、フッとやれば、治りますよ!」
と、セイケイが言いました。

「全然違うわ!」
と、オオアジサシが反論しました。
「彼はお腹が空いているの!
イワシを一匹あげれば、元気になりますよ!」

「何も言わないのは、彼は口がきけないからだ!」
と、カオジロサギが繰り返しました。
「話すことを知らないんだ、それだけのことだ!」
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大人たちの会話には関わりたくないと思ったティメックは黙っていました。
「君、そこの小さな男の子、君の意見は?
 トトディは病気なの? お腹が空いているの? それとも話すことを知らないの?」
と、高い枝の上からノスリがたずねました。
「誰の話をしているのですか?」
と、ティメックがたずねると、
「ははは!」
と、鳥たちはわらいました。
「彼は何も知らない!
 可哀想なトトディを、この男の子に見せてあげようではないか!」
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そして、ティメックはノスリのかぎ爪に掴まれて森の上空に飛び立ちました。
下界で、彼は父と叔父たちが大木を切る様子を、恐ろしい音とともに見ました。
彼は今、カワセミの国のあるマングローブの中に連れて行かれました...
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カワセミの両親の前で、みんなが勝手にしゃべっていました。
みんなが哀れなトトディについて、思うことを繰り返していました。
カワセミのお母さんとお父さんは、どうしたら良いのかわかりませんでした。
何もわからなかったのです!
その時、ティメックは、一羽の小鳥がすみっこでじっとしているのに気がつきました。
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喧噪から離れて、ティメックはトトディの隣に座りました。
彼に話をさせるために、彼は小さな鳥を真似て腹の上で腕を組みました。
すると、「なぜ他の人たちと話さないの? 悲しいの?」

と、小さなカワセミがたずねました。
「いや...  それで、君はどうして?
 なぜ君はパパとママから離れて、すみにいるの?」
と、ティメックがたずねました。
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「大きな波が怖いんだ!」 トトディが答えました。
「パパとママは、大きな波の中に飛び込んで魚を捕まえさせようとするんだけど、大きな波が怖くて嫌なんだ!」

「ああ、ぼくも大きな波は怖いよ!」 ティメックがそう告白しました。
「でも君は、両親にそれを言ったの?」
「ううん。」
トトディは両親に何も話していませんでした。
なぜなら、うまく伝える言葉が見つからなかったからです。
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その話を聞いていたカワセミのお父さんとお母さんは、トトディを抱きしめました。
両親は約束しました。
これからは風がとても穏やかな時に、トトディが小さな波で漁をする方法を学ぶことになると。
トトディもはっきりと言いました。
これからはできるだけ不機嫌にならないように努力すると。
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ティメックがこの夢を祖父に話すと、祖父は言いました。
「時には、理解されないことで不幸になることがある。
 君の母親は、森で切り倒された大木の危険を説明してくれなかった。
 もし君が、大人たちが君を連れていけない理由を聞いていたなら、君は悲しまなかっただろう。」
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こうして、ティメックは不機嫌になることがいつも正しい解決策ではないことを学び、何かがうまくいかないときには、それを話して伝えることで問題が早く解決することを理解しました。
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ベルナール ベルジール監督


 

1957年ニューカレドニア生まれ。
入植者の子孫である彼の作品のインスピレーションは、自らのアイデンティティへの悩みから生まれています。
2015年からアニメーション映画「小石の寓話集」の製作に携わっています。
ニューカレドニアやバヌアツの古代メラネシアの物語や、18世紀のヨーロッパの寓話の世界にヒントを得たこの物語は、カナック族の小さな子供がみた夢の中で人生のコツを発見するという物語です。
これらの短編アニメは現在、ニューカレドニアCanal+チャンネルで放映されています。

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まだまだ機械で翻訳したっぽい感じはしますが、ChatGPT、すごいですね。

 

この本、1冊翻訳するのに要した時間は、おおむね半日程度です。

 

フランス語をちょっとかじった程度の人でも、このくらいなら問題なく訳文が作れます。

 

 

料理のレシピ本とか、家電の取扱説明書くらいなら、ChaGPTの翻訳、かなり使える感じがします。

 

 

 

 

それにしてもこの絵本、ええ話やなぁ。

 

うちのすぐに不機嫌になる娘(19歳児)にも読んできかせたいくらいだ。(笑)