心理学シリーズ:子どもが失敗を恐れないワケ
たまには学術的なことも書かないとね,,,汗
幼い子どもって果敢ですよね。
課長,係長にしても
・高いところに昇り,
・そして降りようとする
・火を触ろうとする
・大きな犬に突進していく
といったことはしょっちゅうでした。
「単にその後何が起きるか
わからないから?」
そんな単純な話ではなさそうです。
本日は,ゴホン,そんな話をします。
人間の脳は内側→外側の順に
発達していきます。
内側ほど原始的(呼吸,感情)で,
外側ほど高知能(意思決定,計画,記憶)と言われていますが,
最も複雑な前頭葉が一番遅く完成し,その時期は
児童期といわれています。
前頭葉はざっくり言って意思決定や判断,
実行機能を司っています。
つまり,ここがまだ発達していない子どもが
果敢である理由がソコにあります。
もし,仮に前頭葉が真っ先に発達していたとしたら,
・これをしたらあれが起きて・・・結果自分は何を得られないだろう
はたまた
・こんなことをして何になる? (笑)
”こどもらしさ”がまったく失われることになると言われています。
そして現在の私たちほど高度な知能を持つことはなかったと言われています。
前頭葉が未熟なのが功を奏して子どもは
”果敢”にも様々なことにチャレンジし,
失敗し,ケガをし,自ら様々なことを
学習します。そしてそういった経験が
脳に直接フィードバックされ,脳の発達を促す。
よく出来ていますな~。
言葉の発達にしても同じことがいえます。
様々な感情の中,恥というのは
社会的な感情で,幼少期後期(3,4歳~)から
発達すると言われています。
1-2歳の言葉の爆発期が恥の発達より
遅れているのがわかりますね。
失敗から来る恥や他人への意識が薄いので,
失敗を恐れずガンガン言葉を発します。
子どもの言い間違いってかわいいですよね。
うちも
・ヨーグルト→ヨールグト
・テレビ→テビリ
・クリスマス→クリマース
課長との会話
私 「いやいや,これは課長にはつまらない」
課 「つまるぅー!」
つまらないの逆はつまる,か。なるほどな頭いいなと思ったもんです。
子どもなりに仮説を立てて,いろいろしゃべってみるわけです。
いろんな例外があって,大人でさえ第2言語学習の際発狂しそうになりますが,
そういう言語の理不尽さへの怒りもわきません。
こういう複雑な感情が未発達だからこそ,子どもが失敗を恐れず
とにかく数多くしゃべりまくる,そして修正される,を繰り返し
正確な言語体系を身につけます。
人間は未熟で生まれる(生理的早産)からこそ,周囲の助けが必要であり,
そうした周囲の手厚い援助や,環境との相互作用により
脳が複雑化していったのだと言われています。
なので,小さい子どもにはそのあふれんばかりの意思を
尊重していろいろチャレンジさせてあげたいですな~。
ところで,係長がまだ言葉が遅かった時(今でも遅いですが)
・痛くない を 痛いない
・怖くない を 怖いない
という風に言い間違えていました。
ある日,人形遊びをしていて,人形を
ぎゅーーーーーとしていたので,
「あら,人形さん,苦しいんじゃない?」と言ったら,
「くるしゅうないよ~」 と言ったんです。
もう大爆笑!!!
オッケー係長!!!そのままでいてくれ!!!と。
「くるしゅうない~,ちこうよれ~」