さて・・先日HACCPのお話を書かせて頂いたからか、
最近こちらのブログも少ーし頑張るようになったからか・・
(読んで感想もらえると、とっても嬉しいのです♪)
食品関係(輸入とか)や、機能性表示食品の相談が
多くなってきました。
食品表示、検疫関係もすこーし詳しくなってきました♪
そんな相談の中で・・・ある食品会社さんがおっしゃったんです。
「うちもHACCP取ろうかな~って思うんだけど、
あれ?ISOとどっちがいいんだっけ?」
はい。
どちらがよいとも悪いともいえません。
「目的」 に よる・・と思います。
もちろん、取引先(お客様)の要望によることもあるでしょう。
それぞれの特徴を理解して、
適切な方法を選択しなければなりません。
今回は食品の安全に関するマネジメントシステムである
「ISO22000」
と、
「HACCP」
について、特に押さえておきたい3つの違いについてご説明しますね。
その前にISO22000とHACCPについておさらいです。
★ISO22000 とは?
HACCP適用の7原則12手順を、
マネジメントシステムの形にしたISO規格になります。
イメージとしてはHACCP+ISO9001 に近いのかもしれません。
うーん。。うまくいえない。イコールではないですよ。(語彙力不足)
★HACCP とは?
一つ前のブログにも書きましたが、
HA Hazard Analysis
CCP Criical Control Point
の略となっております。
事業者みずから、
危害要因を把握し(HA)、
全工程においてその危害要因を除去、低減させるために
特に重要な(必須といえる)⇒ちょっと補足
工程を管理し、(CCP)
製品の安全性を確保しようとする手法でしたね。
さて、私が特に押さえておきたいと思う3つの違いとは?
(他にも違いはありますので・・ご注意を)
1 世界標準か?
ISO22000は、国際的に通用する規格で、
基準はどの審査機関でも同じであるため、
世界標準として利用できます。
HACCPは、認知度も高いのですが、
あくまでガイドラインであり、
世界標準としては利用できません。
国、地方自治体、民間機関など独自の認証基準を設けていることもあります。
ちなみに業界団体では以下の団体が独自の認証を行なっているようです。
(公社)日本炊飯協会「炊飯HACCP認定事業」
(http://rice-cook.com/txt/haccp.html)
一般社団法人日本精米工業会「精米HACCP」
(http://www.jrma.or.jp/general/aboutus/jigyou.html#haccp)
(一社)大日本水産会「水産食品加工施設HACCP認定制度」
(http://qc.suisankai.or.jp/)
(一社)日本弁当サービス協会認定「優良弁当サービス事業所」
(http://www.n-bento.or.jp/naiyou/yuuryoubentosa-bisuzigyousyo.html)
(公財)日本食品油脂検査協会「食用加工油脂のHACCPシステム承認工場」
(https://www.syken.or.jp/details/test_6.html)
(一社)日本惣菜協会「惣菜製造管理認定事業」
(http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/outline/haccp/)
(一社)日本冷凍食品協会「冷凍食品認定制度」
(http://www.reishokukyo.or.jp/certification/)
その他地方自治体の独自認証制度もあります。
東京都でも独自基準の認証制度がありました!
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/ninshou/files/27dankai-leaf.pdf
2 適用範囲は?
HACCPでは製造工程が適用範囲ですが、
ISO 22000では、
「材料の調達から消費まで」
とされているので、
製造工程のみならず、
「購買先の選定、保存、輸送等も適用範囲」
となります。
3 認証取得の方法は?
ISO22000ならば認定機関が定めた認証機関に申請をします。
あくまで食品の安全にかかるシステムを審査いたしますので、
その工場で、お弁当を作っていても、冷凍食品を作っていても、
品目を増やしても、減らしても、新たに認証を受ける必要はありません。
(もちろん、変更したことについての「管理」はする必要はあります。)
それに対して、HACCPは上記業界団体の認証があるように、
例えばですが、
冷凍食品で業界認証を受けていた工場が、
新たに惣菜も始める・・ということになると、
その惣菜に関しては、別に認証を取る・・というケースも考えられます。
複数の製品を持つ工場さんなどは、
どの製品に対して、
どのように、
どこまで管理していくのか・・等も検討した方がよろしいかと思います。
実態にあった文書化、
そして、継続的に改善していく仕組みを、
お客様と一緒にどのように作っていくか・・
とても楽しい作業です。
お気軽にご相談頂ければと思います。