ここのところしばらく、蘭ちゃんの前世を、他人事のように、ぼーっと見ていた。


いい子ちゃんでいなきゃいけなかった私は、蘭ちゃんの声を無視して。

そんなこともあったのね、と。


蘭ちゃんの念が来て具合が悪くなったとか、蘭ちゃんに殺されたとか、なんとか言われても

ふ〜ん、知らんし。とか思ったりして。


一年前くらいに今世で、私に会いに来てくれた蘭ちゃんの子供。自分はちゃんと親らしいことをしてあげられなかったのに、なぜわざわざ北海道まで会いに来て、お母さん好きって、会いたかったって泣きながら言うのかわからなくて、戸惑いしかなかった。


蘭の気持ちに蓋をしたまま、一年以上経ち。
紗依さんからは「(子に)ちゃんと会って(向き合って)あげなきゃダメだよ」なんて言われたりして。


ほんで先日、思いがけず、また蘭の子と会う機会があった。
彼女が、たまたまその時気を使って買ってきてくれたお菓子、その場では食べる機会がなかったので、よかったらどうぞって帰りしなに頂いて帰った。


家に帰ってから紙袋を開けると

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それはまるで、小さな子供の骨覆のような形で。自分のこと忘れないでねって、お母さんのそばにいたいって、供養してほしいって言っているかのような。

もちろん、本人は完全に無意識だし、そんな意図がないってことはわかってる。


だけど、やっぱり、このままじゃダメだよなって、思ったんだ。