例え英語が堪能であっても、馴染みがない人が見ると、いったい何のことだろう?と思うフレーズである。


社会人になって、いきなり現実の国際商取引における英文契約書を読むようになり、おそらく最初に面食らうフレーズの一つである。大学である程度、英米法や国際法に馴染んでいてもそうなのだから、そうした予備知識が無ければ一層そうであろうと思われる。



意味は: (本契約においては) 「時間」は(重要な)契約要素である



というもので、契約上、明定されている時間が守られなければ契約不履行となることを意味している。



さすがに現在ではどんな取引であっても「時間」が重要要素でないことは珍しいので、必ずしも契約上謳われないことも多くなっている気もするが、かなりの頻度で目にすることに変わりは無かろう。



日本国内の取引、和文契約においても、もちろん時間が重要要素であることは多いのだが、契約書上で明確にこのように謳われることはまずない。一般的には、日本人は真面目、勤勉であって、時間を守る、ということは知られているが、だからかもしれないが却って’意識’されることは少ないのかもしれない。



重要な問題、ほんらい喫緊に取り組まねばならない問題、に限って、”先送り”が目立つ、のはこうした’明瞭な意識の欠如’があるのかもしれない。