妊娠するが流産する方③
妊娠反応が少しだけ出て、胎囊もできずに消えてしまうことを化学的流産といいます。
化学的流産は軽く考えられがちですが、僕は流産の重症型と考えています。なぜなら、化学的流産では流産の発症が極めて早期に起こっているからです。そこで化学的流産であっても不育症検査を徹底的に行います。そして、事前にできる予防策を取ってから胚移植を行います。
不育症は思われているより多くの治療法があって、ステロイド療法、アスピリン療法、ヘパリン療法(極めて有効)、免疫療法、漢方療法などです。
何の検査もせず予防策も講じないままに体外受精をして流産することは自殺行為と思います。これだけ、検査も進んで治療法もあるのにそれはナンセンスです。
流産を重ねるほど事態は悪化します。さらに、流産は女性にとって(もちろん男性に取ってもですが)最も悲しい、そしてつらい出来事です。これがものすごいストレスになって、卵子の質を低下させることはいうまでもありません。