攻玉社その2 | おちこぼれ大学教員の毎日

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毎日をのんべんだらりとすごす、ダメ教師の日常を赤裸々に語った世紀の問題日記! アカデミックというより育児が中心か?

昨日の攻玉社ですが、
私が攻玉社が気に入っている最大の理由。

それは、

「教えがシンプルでストレート」

これにつきます。

学校紹介ビデオにも出てくるのですが、

「いいことをほめ、悪いことを厳しく指導する。それをシンプルに。」

当初は、そんなにシンプルでいいのか!?

と疑問もあったんですが、

教育ってそれでいいんだと思います。

先生がなにをいいといい、何をダメだというか、

それを生徒たちが共有していることの大切さ。


昨日、校長先生が、いじめは許さない、と

話していました。

いじめの例としてでたのが、「本人がよばれていやなアダ名でよぶ」こと。

いじめの例としてはボーダーラインですが、やはり、よばれる本人はいやなものです。

うちの長男も、塾で、この種のいじめにあいました。

でも、そのちょっと前は、長男も、ほかのだれかに同じことをしていました。

アダ名でよぶことを、いじめだと認識して、対処してくれる学校は、

いい学校だな、と思います。


攻玉社の授業風景も見学してきました。1時間ぐらい。

いろいろな教室を。中学1年、2年、3年を。


「予備校みたい」


私の正直な感想です。

とにかく先生が熱い。しかも、予備校でティーチングFDをやっているせいか、

やたらと滑舌がよく、声が大きい。大事なポイントです。

日本史の授業では、足利学校の説明をしながら、失われた20年のあと、

君たちは、この国をどこにもっていきたいんだ? と先生が熱く語っていました。

なんだか、昔、予備校で勉強していた頃の自分、あるいは、予備校で英語を教えていた頃の、

自分自身の姿とオーバーラップしました。


予備校みたい、という感想には、時として悪い意味も込められます。

勉強だけ、といった、ニュアンス。

でも、私は、このタイプの学校が好きです。(巣鴨中も似ている)

教えはシンプルに、みんなひとつの目標に向かって進む。

自校の生徒たちをある意味、信用しているんだと思います。

正直、勉強以外の生活その他で、学校に介入されるのって、うざい。


   *    *    *

シンプルついでにいうと、生徒への推奨課題がストレートです。

中3教室の廊下にはってある掲示物をみていたのですが、

英検の結果が、名前とともにはりだされていました。

中学3年生で、英検1級合格11名。準1級合格13名。

合計24名も、準1級以上に合格している。

ほぼ帰国生ですが、それでも、1級はすごい。

東大生でも、1級うけたら、2割も合格しないと思います。

中3で、ってのはすごいし、英語教員の指導力も、結構なものだと思われます。


もうひとつの掲示は、新聞の投書欄の採用数が、この1年で、

75通をこえたっていう掲示。

すべて、名前とメディア名、作文タイトルとともにあがっています。

そうか、新聞の読者投稿欄って、こうやって、学校推奨があるのか、

と驚くとともに、その「あざとさ」に唖然としました。

はやいはなしが、やらせみたいなものですね。

でも、生徒は、よろこんで文章かくと思います。

文章力もあがりますね。

社会問題への関心も高まります。


こういった、サムシングシンプルのつみあげ、って、今の教育に

必要な気がした、そんな、攻玉社見学の半日でした。