今日は母親が亡くなって6年がたつ。

一番青春を謳歌したいような年齢のときに、私と妹は母親を亡くした。本当にこの6年は闘いだったなぁ。。とおもわされる。

あの壮絶な癌の闘病を経て亡くなった日。私は知らせを聞いた時。

「よし!しっかりする」と言葉に出していい、すぐに支度をし始めたのを覚えている。

そんな6年前から一切変わらない人は、父である。

母親は精神的な弱さから、家族に傍若無人な態度や言動をすることが多く、その数々に私たちも振り回された。

亡くなってからもその傷で家族は何度となく崩壊することもあった。父は母のそんな行動の数々に、亡くなってからも恨み節のようなことをいっていた。

しかし父は母の死から笑わなくなった。

娘の私は必死に元気になってもらおうと、あれやこれや試行錯誤を重ねながらやってみたが、父の精神的な落ち込みはひどくなる一方だった。

そんなある日、また父の母への恨み節が始まった。もう聞き飽きてる私も。言葉を投げるように。

「母さん最後は父さんに感謝してたよ。私も父さんがあそこまでするとは思わなかった」といった。

こんな一言に父は涙を流した。

「そうか。。感謝してくれてたか。。。なにもしてやれなかったのにな」

この日以来、恨み節はなくなった。


最近は年をとった父を見るたびに、父の死を意識する。

なにも親孝行していない私は、父が亡くなったら後悔する。でもどうしたらこの後悔を少なくできるんだろう。

なんて思い悩む日々に、ある人は。

「想いを込めて接して、そして生きなさい」といった。



想いを込めるってなんだろう。

これが私の人生のテーマの気がしてならない。

私は母の死で、人の死というものがどれだけのことかを知った。

家族というものを知った。

人より苦労の多い人生だけれど、これだけのことを学べたことに感謝したい日になった。