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2型糖尿病の寛解に低炭水化物食が有益

 2型糖尿病寛解を目的とした
低炭水化物食(LCD、炭水化物摂取量が130g/日未満または1日の総摂取カロリー2000kcal当たりに占める炭水化物の割合が26%未満)と超低炭水化物食(VLCD、1日の総摂取カロリーに占める炭水化物の割合が10%未満)の有効性と安全性を無作為化試験の系統的レビューとメタ解析で検討。糖尿病の寛解(糖尿病治療薬使用の有無を問わないHbA1c 6.5%未満または空腹時血糖7.0mmol/L未満の達成)、体重減少、HbA1c、空腹時血糖、有害事象を主要評価項目とした。

 無作為化試験23件(対象計1357例)を解析対象とした。LCDは対照食と比較して6カ月時の糖尿病寛解率(HbA1c 6.5%未満と定義)が高かった(57% vs 31%、リスク差0.32、95%CI 0.17-0.47、8試験、264例、I2=58%)。

しかし、寛解を治療薬を用いないHbA1c 6.5%未満の達成と定義すると、効果量は小さく有意差はなかった。

VLCDは、LCDと比較すると6カ月時の体重減少効果が低かったが、VLCDへのアドヒアランスが高いほど、臨床的に意味のある体重減少を認めた。6カ月時のQOLに有意差はなかったが、12カ月時に、有意ではないが臨床的に意味があるQOL悪化と低比重リポ蛋白コレステロール低値を認めた。


【原文を読む】
Goldenberg JZ, et al. Efficacy and safety of low and very low carbohydrate diets for type 2 diabetes remission: systematic review and meta-analysis of published and unpublished randomized trial data. BMJ. 2021 Jan 13;372:m4743.

 

<引用ここまで>

 

低炭水化物食は、血糖を下げることには有効です。

ただ上記のように、寛解(治ること)は 57% に過ぎず、

43% の方は低炭水化物食でも寛解に至りません。

この43%の方々は、蛋白質によるグルカゴン分泌・糖新生が問題なのです。

ケトン食で研究してみてほしいですね。