荻原がOGI塾を設立した理由 | 高校生専門キャリア教育塾(OGI塾)塾長・親子コミュニケーションコーチ 荻原嘉一郎のブログ            

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高校生専門のキャリア教育塾(OGI塾)塾長であり親子コミュニケーションコーチの荻原嘉一郎の仕事に関するブログ


私にとって、”自律している人になる” というのが自分の人生の1つのテーマだった。

就職する時は、早く”自立”しようと思った。

自分では、

自立:自分の力で金を稼ぎ生計を立てること
自律:自分の人生を自分自身が主体となり、計画~実行~振り返り・修正して進めて行くこと

という定義をしている。

自立は、”なんとなく” できた。

バブル期、将来のキャリアとか自分らしさなどまったく考えず、給与の高さ、社員の若さ・活気、自分が鍛えられる場があるかなどを考えて会社を選択したような気がする。

入った会社(リクルート)で、一所懸命に仕事をして、結婚し、子供ができ、家を購入し、とやってる内に気づいたら、30代半ば。

会社でもそれなりの実力をつけて、仕事も家庭も楽しく、”一人前のビジネスマン”という気分でいた。

これが、自立しているという気分なのかな。

ただ、その頃(34、5)、まだ”自律”はできてなかったのかな と後になると思う。
でもね。その時はそんなことまったく思いもしなかった。

充実してた。



自律できてるかどうか、それは、”主体的に”人生の時間を過ごすかどうかで決まる。


そのころ(34、5)、私は、今思えば調子にのってたんだろう。
大した実力もないのに、いっぱしの優秀なプロジェクトマネジャー気取り

どんなプロジェクトがきてもうまくできる と考えていた。

だから、自分から何がやりたいとか言わなくてもいい と思っていた。
来たプロジェクトをうまく実行すればいい。それが私の仕事 と思っていた。

その時の上司から、”次、何がやりたい” といわれたときに、「なんでもいいです」と
言い放った。


結果、30代後半、大変なプロジェクトに投入された。役割も今まで一度もやったことのないこと。


一所懸命にやったが、身体にも心にも限界がきた。

それまでは、周りの上司、優秀なプロジェクトメンバー、その他の協力者に助けられていたのだった。自分がやらなくても周りが助けてくれる”稀有”な環境により助けられていたことに、そうでない場に行って、初めて気づいた。

ただ、その時は、辛くて自分でどんどんドツボにはまっていき、立ち直れなかったが、後になって振り返ると、この時の経験にはとても感謝している。
できれば、タイムマシンでそこに戻って、もう一度やりなおしたい とさえ思う。
きっとその時と違い活躍できると確信している。
その時の”ふがいなさ”は、あとあとまで自分自身を傷つけ、それまでの自信を根こそぎ奪っていったのだった。

与えられた仕事、上から降ってくる仕事のみをやっていくこと。

それは、会社に自分の人生を”丸投げ”することだ。
もちろん、結果的に”与えられる仕事”をやることが多いとは思う。
しかし、”自分でやりたいこと”、”やりたい仕事の希望”を持った上で、与えられた仕事をやるのと、そうでないのとは、天と地ほどの違いがある。


自分自身が「自分の好きなこと・得意なこと」をしっかりアピールして、会社の要望と調整しながら仕事をとってゆく必要がある ということだ。


その仕事で何を目指すか(目的)、いつまでにどうやってゆくか(計画)を決めていかないと、自分の人生の進路を人にゆだねることになる。

そのことに40歳近くになり、気づいた。
40歳で気づくのは明らかに遅い と焦った。

そこまでに身につけたスキル、能力、人脈はもちろんあるが、目的意識をもって、計画をたてて行動しつつ軌道修正してきたやつらは、40代で、じぶんよりもずっと先の方にいって輝いているように見えた。


そんな時に、私はあるメンタルコーチに出会い、”自分らしい人生”に近づくきっかけをもらった。自分が人生で大事にする価値観、ビジョンなどを一緒に考えた。

考えるだけではない。
第一歩を踏み出す。行動を起こすことの大事さを教えてもらった。

楽しみながら、近未来の目標を立て、そこに向けた計画をたてる。行動する。うまくいかなかったら軌道修正し、また行動。これを 2年以上行った。

この”繰り返し”の中から、自分が残りの人生をかけてやること を見つけた。

何歳になっても、できることではある。でも、この”繰り返し”は、早ければ早い方がいいよな と率直に思った。

そして、「自律的な人間を創る」塾(OGI塾)をつくろうと決定的に思ったことがある。

リクルートにおけるある若者との出会い。Aくんとしよう。

Aくんは、20代前半。入社2年目にも関わらず、あるプロジェクトの立ち上げから完成までをリードし、全社優秀賞をもらった逸材だった。

私は、彼の10代のころどんなことを考えていたのかを知りたくて、話を聞きに行ったのだった。

そして、非常にびっくりすることになる。

彼は、15歳(高校に入る前だ!)の時から、自分が人生で”のしあがる”ためにどうすればいいのか?自分の好きなこと、得意なことは何なのか?を考え始めていたというのだ!

そして、おおまかな進路を決め、動き始める。大学は、ある大学のAOで受けようときめ、そのために高校時代どんなことをすればいいかも考える。


ただの目標からの逆算とは違う。
目標をたてたら、とにかく毎日苦行のようにやる人もいるが、
まったく違ったらしい。

そして、彼の真骨頂は以下にあらわれている。

・必要な行動をすぐにおこす
・人に話をきく
・自分の好きなことをやる
・違うと思ったらすぐにかえる

行動することだ。行動して、結果を形にする。
そして、振り返って”軌道修正”する。

そして、何より、今この瞬間私の目の前にいる彼は、本当に楽しそうに仕事をしていたのだった。

私は、その時に、こういう若者をもっともっと増やしたい と思ったのだった。

これがOGI塾を立ち上げようとした直接のきっかけ、最後の一押しだった。