術後合併症の標準看護計画 2 | なりたて看護師の試験対策ブログ

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看護師の国家試験を受験する前に学ばなければいけない事や、知っておいて損のない情報を垂れ流しています。なにかの参考になれば幸いです。かなーりマニアックな内容ですので専門用語ばかりです全部説明はしていられないのでフツーの人は外国語感覚でサラっと流してくださいな

呼吸器合併症

アセスメント
麻酔の種類、術式、手術部位、術中の体位、出血量
呼吸状態:数、深さ、型、胸郭の動き、喘鳴、呼吸音、頚部の観察

 

 

 

 

 

術後の状態
検査データ:胸部X線写真、血液一般、動脈血ガス分析、心電図、スパイロメトリーなど
気道内分泌物に影響する薬物使用の有無:硫酸アトロピン、ネオスチグミンなど
術後の指示:酸素吸入、経鼻胃管挿入、抗生物質、体動制限
体格(やせ、肥満)、喫煙習慣、呼吸器系疾患の既往、年齢
術前指導の内容と患者の反応:深呼吸、含嗽、咳嗽のしかた、喀痰喀出方法、体位変換、離床について。
◎気道閉塞を起こしていないか
手術後は挿管による声門浮腫。抜管後の反回神経麻痺、吐物、気道内出血、分泌物、舌根沈下などが気道閉塞の原因となる。
◎呼吸抑制を生じていないか
麻酔薬や手術部位が脳である場合は、呼吸中枢に影響を及ぼす、また筋弛緩薬や鎮痛薬の過剰与薬、排泄遅延による呼吸筋の麻痺、抗生物質による神経筋遮断作用から起こる低換気状態、術後の疼痛や不安などによる呼吸運動の抑制も原因となる。
◎無気肺を生じていないか
気道閉塞や呼吸抑制が原因となり、肺胞と外気との交通が遮断されると、肺胞内の空気が吸収されるため虚脱を生じて無気肺となり、ガス交換が障害される。無気肺部に感染が起こると、容易に肺炎を併発しやすい。
◎貧血はないか
術前よりの貧血、術中の多量の出血は赤血球の減少をきたし、中でも酸素運搬能力を持つヘモグロビン値の低下は換気に影響し、離床の妨げにもなりやすい。

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O-P
麻酔の覚醒状況 →麻酔回復の早さは一般に循環器系、中枢神経系、呼吸器系の順である。
呼吸状態 →頭部挙上が5秒可能であれば、呼吸筋回復は十分と言える。
一般状態 
検査データ →ガス交換の不良により、PaO2低下、PaCO2の上昇をきたす。炎症が生じた場合は体温上
昇、白血球増加、血沈・CRPの亢進をきたす。

T-P
深呼吸の促進
胸式・腹式深呼吸。吸気:鼻から吸う。呼気:口をすぼめてストローを吹くようにゆっくりはく。
→術後は15~30分ごとに、状態が安定したら2時間ごとに実施することにより、ガス交換を良好にする。
喀痰喀出の促進 →無気肺の予防
  :含嗽、スクウィージング、背部叩打、体位ドレナージ、バイブレーション、吸引など
スクウィージング…痰貯留部位に介助者が手を当て、呼気に合わせて気管分岐部に向かって圧迫する方法。術後創部痛の強い患者にとっては、この方法が侵襲が少なくて有効。

酸素吸入
体位変換:1~2時間ごと →無気肺予防、離床への自信と動機付け
ネブライザー、IPPB(間欠的陽圧呼吸):気道清浄、気管支拡張の目的で薬品を用いたりする。
→粘稠性の分泌物で、加湿が必要な場合や喀出力が弱い場合に有効。
早期離床 →呼吸面積の拡大(横隔膜を下げる)、肺胞でガス交換の促進、血行促進などに有効。
      :各術式の離床基準による。
創部痛の緩和
症状出現時の対応

E-P
早期離床、呼吸訓練、喀痰喀出の方法や必要性を説明する。
創部痛があれば我慢せず、知らせるように説明する。
家族に対する指導:ケアの必要性を理解し、協力する。異常を感じたら報告するなど。