握手。私は今まで握手する事は殆どありませんでした。
記憶は定かではないが、約4年前に、脳出血で倒れるまでは…。
リハビリ病院にお見舞いに来て下さって両手で握りしめて、「握りしめたマヒ手は優しく指を広げてあげてね~」とふっくらとした手。お母さんを介護した手でした。
ご主人を介護した手の主は、ご自分の手のケアも出来なかったと思う荒れた手でした。ひとり1人が真心込めて私の手を優しく包んでくれます。男性の大きな手も、今の私には「顔晴れ!」と励ましてくれてます。
車イスで自由に動いている姿と、お喋りしている姿に、「どこが悪い?」と、聞いて来ます。なので…「頭が悪いねん」と答えています。
そうなんです。イスに座っていると、どこも悪いとは思ってくれません。

そんな矢先に脳疾患でリハビリに励んでいた友人の2人が相次ぎ、還らぬ人になりました。で、参列した方が良いのか?しない方が良いのか?と散々悩みましたが、最後のお別れにいきました。
そしてその友人たちのご家族や共通の友人と握手しました。
激励の握手でした。皆んな無言でしたが、
優しい手でした。