子宮外妊娠は凍結胚盤胞移植で低くなる | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

体外受精において子宮外妊娠の発生頻度はどのようなケースで多くなり、どのようなケースで低くなるのかを調べた論文が2015年のFertil & Sterilにありましたので紹介します。

3,183人の患者に3,340 個の胚盤胞を移植しています。1,994 個は新鮮胚。1,346 個は凍結胚。

 

子宮外妊娠の発症率は

3日目新鮮胚移植 2.4%

3日目凍結胚移植 1.9%

5日目新鮮胚移植 1.7%

5日目凍結胚移植  0.3%

6日目凍結胚移植 0.5%

この結果から3日目の新鮮胚移植が最も子宮外妊娠率が高くなることがわかります。

 

子宮外妊娠のリスクを減らすには新鮮胚移植や3日目凍結移植よりも、5日目凍結胚盤胞移植が好ましい可能性があります。

Frozen-thawed day 5 blastocyst transfer is associated with a lower risk of ectopic pregnancy than day 3 transfer and fresh transfer

http://www.fertstert.org/article/S0015-0282(14)02379-6/pdf