胚移植が3日目、5日目の理由 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

「2日目でも3日目でも初期胚を凍結するのならば同じ成績でしょうか?」

このような質問がありました。

 

一般的に多くの施設で初期胚は3日目で評価して凍結することが多いかと思います。

ただ1日早めて2日目で評価して凍結することも可能です。

 

どちらで凍結しても問題はないかと思いますが、3日目の方がより分割が進んで評価をすることができるため、それだけ妊娠しやすい胚を選ぶことができるため、3日目での凍結の方が好ましいかと思います。

 

同様に5日目の場合胚盤胞と言って拡張してくるため評価がしやすくなるため5日目までまち凍結します。

 

なお、4日目の場合には桑実胚といって割球が融合して(拡張前のため)評価をしずらいケースもあるため、4日目での凍結というケースは少ないかと思います。

 

現在はエンブリオスコープがあるためこれらの分割を10分おきに11断面で撮影しているため、今まで以上により詳細に観察できるため、より良い胚を選別することが可能です。