悪魔には奇妙に隙が無く、完璧な自信に満ちている。創造主の座に完全に居座ってしまったようにしか思われない。ぼくの希望を完全に遮断しているのを見せつけられてきたので、ぼくにはひじょうな敗北感があった。そのために何度か自死を試みたが、いまぼくはそこから開き直り、「実在」ではなく自分の「理念」のために生きることにすべてを賭けている。「神」はぼくの魂に対応する「理念」として「生きて」いる。「神」は「生ける観念」である。この「信仰」をぼくは分析することはできない。それは「判断」以上のものだ。「魂」の最奥の根底である。「理念」こそが「存在」する。この「逆説」にすべての真の信仰があると思う。そのときぼくはそれを「創造主」とはとてもよべない。