言葉は刃物である。軽傷なら和解も成立し得ようが、深く斬れば犯罪であり、刑罰に委ねられる。身も心も同一ならば、心には何をしても問題ないなどということはありえない。そういう者は、一緒には決して生活できない無法者であり、関係を断絶し刑務所に入れるのと同等の隔離措置がとられることが最低限必要である。違うレベルの生きものなのだ。猛獣か狂人と同じレベルである。

 どんなに何事もなかったような和や自己弁明の体裁を演出し、結局は似非倫理的要請という暴力による鎮静をしようとしても、だめである。すべては みずからの咎の卑怯な隠蔽工作にすぎない。根拠不在の〈和解〉は、真実の卑怯な隠蔽による幕引きにほかならない。