猫ときどきお茶ですよー -108ページ目

●子猫を飼う決断(その③)

<6話>
                        
暗闇の中

いつものように名前を呼びました。

しかしあの子達は一向に現れません。


何度も何度も歩きながら呼び続けると

後ろに気配を感じたので振り向きました。


するとキキが這いながら

私の方に来ていました。

抱き上げると

鼻からいっぱい血が流れています。





「どしたの!キキちゃん!!」


瞬時に2匹の身の上に

良からぬ事が起こったのを察し

キキをマンションにまず置いてきて

チャコを探しました。


もう大声で叫ぶように呼び続けました。
何度も何度も・・・・・


すると「にゃあ~~~!」と

林の奥の木の上から返事をし

一目散に駆け下りて来て

私の前に来ると倒れてしまいました。


この子も大量の鼻血です。





2匹をベッドに寝かせて

震える手で電話帳をめくりました。

ちょうど近くにまだ開いてる病院がありました。


洗濯カゴにタオルを敷いた上に寝かせ

タクシーを待ちました。


消えそうな小さな2つの命、

私は神様に祈り続けました。



 

●子猫を飼う決断(その②)

<5話>
              
とりあえず2匹に名前を付けました。

黒いのがキキ(喜喜・鳴き声から付けた)

サビ色なのががチャコ(茶子・茶色いから)。





とてもやんちゃで

家にいる間中運動会をしていました。

元気100倍にゃんぱんまん!って感じです。

いろいろ大切なものを壊されたりして

あまり愛情を持つ事が出来なかったのが

この頃の正直な気持ちです。



ある日の夕方

2匹を公園に迎えに行こうとすると

強烈なめまいがして私はベッドに倒れ込んだのです。

こんなめまいは初めてでした。


(キキ、チャコ、もうしばらく待っててね・・・・)

          


治まった時はもうすっかり日が暮れていて

なにやら胸騒ぎを覚えながら公園に急ぎました。




■ニャンズのおかあちゃんのお母ちゃん

実家の母が癌の疑いで検査を受けた。


結果は木曜日、


どうかなんでもありませんように・・・・。




ニャンズの温もりが不安を和らげてくれる。


言葉はいらない。


ありがと、そばにいてくれて。








 おかあちゃん、

       いっしょに寝よっネコ(おすまし)


                     

●子猫を飼う決断(その①)

<4話> 
         
助けたこの子達を私は飼う気はありませんでした。

マンションは基本的にペットの飼育がダメだったし

エサさえやっていれば

野良猫として生きていけると思っていたからです。


外で生きる猫の危険や苦しみを

この時は全く理解していませんでした







保護した次の日

また公園に2匹を戻しました。

ここは公園と言っても人通りの少ない林で

隠れたりする場所も多いので

大丈夫だと思いました。

でも小さいうちは心配なので

夕方迎えに行って

夜は家で寝かせました。


迎えに行くと遊び疲れたのか

いつも木陰で2匹寄り添って寝ていました。



 




そんな日がしばらく続いたのです・・・・

  



●イエニャンズ1号・2号との出会い(その③)

<3話> 
          
子猫を部屋に置いて

椅子を取りに公園に戻りました。

すると木陰にキャットフードが口を開けて置かれています。

その時あの子達が捨て猫だと悟りました。

散歩中の放たれたレトリバーがそれをむさぼっていました。



                   


エサを置いて行ったのは

少しでも生きながらえて欲しいと言う考えでしょうか。

他の兄弟がまだいないか調べましたがいませんでした。







すぐエサとトイレ砂を買いに行き

戻ってまずダンボールでトイレを作ってやりました。

それを見た2匹は飛んで来て入り

仲良く並んでおしっこをじょんじょろ流れ星しました。

どうやらトイレのしつけはいらないようです。

しばらく飼われていたのでしょうか。

上の写真は少し大きくなってからのものです。

猫でも双子と言うのでしょうか?

何でも行動が一緒でそっくりです。

どちらも女の子でした。


私はこの時この子達を飼う気は全くありませんでした。

あの事件が起こるまでは・・・・・