●子猫を飼う決断(その③)
<6話>
暗闇の中
いつものように名前を呼びました。
しかしあの子達は一向に現れません。
何度も何度も歩きながら呼び続けると
後ろに気配を感じたので振り向きました。
するとキキが這いながら
私の方に来ていました。
抱き上げると
鼻からいっぱい血が流れています。
「どしたの!キキちゃん!!」
瞬時に2匹の身の上に
良からぬ事が起こったのを察し
キキをマンションにまず置いてきて
チャコを探しました。
もう大声で叫ぶように呼び続けました。
何度も何度も・・・・・
すると「にゃあ~~~!」と
林の奥の木の上から返事をし
一目散に駆け下りて来て
私の前に来ると倒れてしまいました。
この子も大量の鼻血です。
震える手で電話帳をめくりました。
ちょうど近くにまだ開いてる病院がありました。
洗濯カゴにタオルを敷いた上に寝かせ
タクシーを待ちました。
消えそうな小さな2つの命、
私は神様に祈り続けました。
●イエニャンズ1号・2号との出会い(その③)
<3話>
子猫を部屋に置いて
椅子を取りに公園に戻りました。
すると木陰にキャットフードが口を開けて置かれています。
その時あの子達が捨て猫だと悟りました。
散歩中の放たれたレトリバーがそれをむさぼっていました。
エサを置いて行ったのは
少しでも生きながらえて欲しいと言う考えでしょうか。
他の兄弟がまだいないか調べましたがいませんでした。
すぐエサとトイレ砂を買いに行き
戻ってまずダンボールでトイレを作ってやりました。
それを見た2匹は飛んで来て入り
仲良く並んでおしっこをじょんじょろしました。
どうやらトイレのしつけはいらないようです。
しばらく飼われていたのでしょうか。
上の写真は少し大きくなってからのものです。
猫でも双子と言うのでしょうか?
何でも行動が一緒でそっくりです。
どちらも女の子でした。
私はこの時この子達を飼う気は全くありませんでした。
あの事件が起こるまでは・・・・・