気心知れた女達とのガールズトークは

息抜きにはもってこいだが

やや、悲壮感漂うのが不満、だ



「でさ。どうしたのよ、この間の彼は?」

「どうもこうもないよ。ベッドまで行ったらさ、これを着てくれって変な下着出したわけ」

「うわっ、そりゃ酷いわ。変態だね」

「そうでしょ?長く付き合いがあるってんなら考えるわよ、私も。だけど初ベッドでそれってアリな訳?」

「いや、ないね」

「無理だわ」

「でさ。最終的には甘えたいって言う訳よ。甘えるって精神的な意味じゃないわよ?そういうプレイよ!」

「あらら。赤ちゃんプレイに当たったか」

「当たったか。じゃないわよ、彼紹介したのアンタでしょう?」

「してあげれば良いのに。赤ちゃんプレイ。彼、紳士だし、外見イケメンで金もあるじゃん」

「そういう問題じゃないのよ、それをこの先もずっと付き合って行く気なんて私にはない訳!!」

「何言ってんのよ、男選べる立場だと思ってんの?オムツくらい代えてやんなさいよ。そんでおっぱいしゃぶらせとけば良い訳でしょ?高いフレンチご馳走になって馬鹿高いワイン飲んだんなら、それくらいしてもパチ当たんないわよ」

「何でこの歳になって、そんな厄介な男抱えなきゃならない訳?おかしいでしょ?それって」

「贅沢言ってるよ、この女。彼の性癖ぐらい受け止めろって言ってんの!」

「悪いけど私、そこまで彼を愛してませんから!!そんなに付き合いも長くないし!!」



気心知れた女達の会話は

聞いていて、とても楽しいし

実に馬鹿馬鹿しい


馬鹿女共がっ!!


「何、涼しい顔して聞いてんのよ、まさか自分は私達とは違う、なん思ってるんじゃないでしょーね?」

あれ?

火の粉が振って来た


「私は・・・」


本当に愛したら、何でもアリだよ

どんなプレイもどんな性癖も受け入れる


掛けますから


「はぁー、ここに未だ乙女、いたよ」

「ホントだよ。そんなことばっかり言うけど、結構当たり引いてるじゃん」


当たりって、なんですか?


「この間紹介したのは一流企業の営業マンだったよね?その前は土木の社長。その後、どうなった?」


「お断りした」

「何でよ?!」

「声に感じなかったから」

「出たよ・・・」

「またこれか・・・」


女って

独身のまま歳取ると

どんどん下世話になるのね


私の友人達がまさにそうだ


条件や顔で判断するように、なる


金を持っていること

第一条件

イケメンであること

第二条件

あとはフィーリング


そんな男

本当にいると信じているのだろうか


可愛い人達だ


生涯独身でいるがいい


私がいつまでも友でいちゃるよ


君達は「女友達」としてはサイコーだ

だけど「妻」にはなるな

男性を幸せにしないだろう


優れたキャリアウーマン

優れたスタイリスト

優れたクリエイタ―


それで良いじゃないか


多過ぎるものを持っているじゃないか

可愛い部下。信頼出来る上司

やりがいのある仕事

相応な報酬

愚痴を聞く友人

時々寝る男


それ以上に

何を欲する?

贅沢が過ぎるぞ



「だけどさ、冴子が一番当たってるのに上手くいかないなんて、ままならないわね」


大きなお世話だ

君達の基準で選んで連れてくるからままならないのだ


私は別に金のない人でも構わない

ハゲでもデブでも、どうでもいい


とにかく

私に未来を想像させる声を持って来い


それだけでいいのに




ままならないわね、人生って




だから楽しい