お風呂場にポツンと置かれたT字の剃刀がどこか寂しく見える。
そうか、もう毛の処理はしなくていいのか。
そう。気が付いたらドラマ『海月姫』の撮影が全て終了して数日が経っていた。
スケジュール的にはしんどい部分もあったが、とても充実した時間を多くの人と過ごすことができた。
役者とういうものはどこか孤独で、1人で立ち向かわなければならない時間も多い。
しかし、作品は1人では作れない。
演出部、照明部、音声部、メイク部、衣装部、俳優部など様々な部署が協力して出来上がっていく。
僕はそんな作品を作る流れを、蔵之介が尼~ずと出逢い、時にぶつかりながら一緒に服を作り、ファッションショーを成功させる姿に重ねていた。
上手く文章で表現出来ないが、本当に幸せだったのだ。
それは画面を通して皆さんにも伝わったのではないだろうか。
ずっとこの人たちと一緒にいたい...
そう思える瞬間は多くあることではない。
蔵之介がずっと探していた“自分が自分らしくいられる場所”を僕も見つけられた気がする。
とても寂しいが、次にまたみんなに会う時、胸を張っていられるよう日々精進だ。
海月姫...たくさんの幸せをありがとう。
瀬戸康史オフィシャルTwitter