かたじん君と知り合って１週間後、初めて二人でご飯に行きました。その前に、彼を知る共通の友達が何人かいるので、情報収集をしていました。

同僚A子

「かたじんくんは真面目で穏やかで優しい人。私が泥酔してフラフラになったときも、ドン引かずに親切に対応してくれた。

あと、こだわりが強いタイプで独特なファッションセンスの持ち主。人見知りはするけど、自分の意見を持っていて、ぶれずに主張ができる人。

彼は浮気ができるような人じゃないし、男性としてもいいと思う」

という感じ。

確かにかたじん君はこだわりが強く、ファッションも髪型も特徴があるんですよ。芸能人で例えるならピースの又吉さんみたいな感じ。

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又吉さんの場合はオシャレですが、かたじん君の場合はオシャレが一周回ってダサいという感じがたまにあるのです(^^ゞ

でも、又吉さんみたいに、素材はいい…と個人的には思っています。

ただ、皆に理解されないので、人によってはかたじん君のファッションや髪型は受け入れられないことも多々あります。

彼を知る友達に、今仲良くしていることを話すと、

「かたじん君、いいじゃん。髪型が変わればかっこいいと思うし。むしろ、あのヘアスタイルは彼しか似合わないよね」

と言われたりね。

そういう見方をしている人は多く、サラ自身もそう（笑）。数あるヘアスタイルから、どうしてそれを選んだんだっ！と思うことはありますね。

次に、彼と直接仕事をしているB男さんからの情報。

彼の情報を聞いたので、つっこまれてしまい、あたふたしました。

「かたじんは仕事をしっかりこなすし、成長著しい。コミュニケーション下手で気遣いがないところはあるけど、悪いやつじゃないよ。だけど、どうして？」

「今、仲良くさせてもらっているので…」

「え？かたじんと？でも、あいつ、彼女いるよ？」

「ですよねぇ。気のせいなのか…」

「うん、だと思うよ。もしかして、かたじんの会社は人材不足だから、サラさんをヘッドハンティングしたいと思っているのかも。どこの会社も人手不足だからねぇ」

という情報を聞いていました。

実際、かたじんくんと会うまでのやりとりはFBのメッセンジャーのみでしたし、仕事の相談やアドバイスが中心でした。

そのため、仕事の勧誘の可能性もありえるな、と思っていました。

ちなみに、彼はサラより年下ですが、専門的な仕事をしているので、先輩的な立場で色々と教えてもらっていたのです。

アドバイスというよりは、参考資料をくれたり、手伝ってくれたり、かなり手取り足取りやってもらっていました。

この流れで

『直接会った方が話が早いので、お互いのパソコンを持ってきて、会いませんか？』

となったです。

そのため、最初に会った場所はパソコンが使えるカフェでしたし、ビジネス中心の会話をしていました。

最初は仕事の話だったのですが、それが一段落すると、お互いの恋愛観や人生観、など深い話に変わっていきました。

ただ、サラはかたじんくんの話を興味深く聞いていたので、自分の話をすることはほぼありませんでした。

すると

『あっ！僕ばかり話しちゃってますね。サラさんの話が聞きたいです。もっとサラさんのことを教えてください』

サラとしてはかたじんくんに彼女がいることは知っていたので、何を考えているんだろう、と軽くイライラ、そして、不思議に思っていました。

まずはサラをスタッフとして雇おうとしているのか、遠回り質問で確認しました。

『かたじんさんの会社は●●（ある職種）の応募はしているんですか？』

『特にしてないですよ。どうしてですか？』

『私の友達で●●をしたいと言っている子がいるので、かたじんさんの会社で募集していたら、教えてあげようと思いまして』

『うちは募集してないけど、●●会社は募集しているんじゃないかな。●●さんに確認してみますね』

という会話になったので、サラを雇いたい、という可能性は潰れました（笑）

そして、もっと直接的な質問をぶつけてみました。

『かたじんさんは彼女がいますよね？』

『いや、もういないです。別れました』

『え？いつ別れたんですか？』

『●日です。』

実は、その日はかたじん君とサラが初めて会った日でした。あの日の夜、別れ話をしたんだそう。

別れ話を切り出したのは彼ですが、彼女の気持ちが離れていることは感じていて、でも、その発端は自分の言動にあったと、という話でした。

とはいえ、彼女と別れたばかりで、切り替えが早いなぁ、とは思いましたね。一方で、彼の言動を可愛く感じたりもするのです。

例えば１軒目が終わって、帰る流れになったとき。かたじん君の歩くスピードが異様に遅いな、と思っていると、立ち止まり、しばらく沈黙。

『どうしました？』

『良かったら、もう1軒行きませんか？』

と言われたんですね。

緊張感と勇気を出して言っている感じが伝わり、好感が持てました。そして帰り際もまた、同じ流れがあり、しばらく沈黙した後、

『また、来週も会ってくれませんか？』

と言われ、次回も会うことになったのでした。

続きはまた今度〜。

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