あのときの安堵は本当だった。
だからあのひとに私が言った言葉も、一番伝わらない本当のことだった。
右も左もわからずおろおろしていた、あの頃のあの場の私に
いつもお決まりの格好で会いに来てくれた優しい人
今でも思い出すと胸の奥がほっこりする。
あのおどけた格好は柔らかく優しい気持ちの象徴だったと思う。
その姿を見る度わたしは、たとえば
雑踏の中ではぐれたお母さんを見つけた子供みたいな、
不安定な海の波のうねりの中でよりどころを見つけた時みたいな、
そんな安堵と嬉しさに包まれてた。のにな。
時間というものはほんとうに怖いです。
知らなくてよかったものに手が届くようになるのに
帰ってきてほしいものはどんどん遠ざかっていく
しかもそれにまた会える確率なんて高が知れてる。だけど信じたいんですね
だから思い出すんですね
今、いきなり、なんていうかすごい懐かしい気持ちがよみがえって
よみがえったので
うん・・・書き留めておきます