*H23年10月28日
今日は月1回の定期検診の日だ

主治医から
「重症度認定診断書」を受け取った。

*病状の記載欄*

入院中にエポフロステノールの点滴を試行したが、頭痛及び呼吸困難が強く全く使用できなかった。

従って同薬の持続静注療法の導入は不可能と考えられ
【予後は極めて悪い】と考えられるガーン
従って将来『肺移植手術』適応患者と考えられる。

と記載されていた。

会計を済ませ、自動ドアを開けて、院外に出る。

ポストポストの横の木製の可愛らしい赤いベンチにゆっくりと腰を降ろし、タクシーを待つ。

酸素ボンベを引き寄せ、酸素の残量を確認する。

1分間に4Lの酸素を吸うと同調器(鼻から吸った時だけ作動する機械)を使っても約3時間半でタイムリミット

今日はMRIとインフルエンザの予防注射をしたので、かなり時間がかかって気になっていた。


そっと顔を上げると秋の風景が広がっていたもみじ

1ヵ月ぶりの外出。ベッドの外はすっかり秋に変わっていたのだ。

季節の変わり目さえ気付かない程、通勤電車の混雑に紛れ、慌ただしく忙しい日々の繰り返しだけで生きていた時代もあった。


精神的にどん底で、笑顔一つ作れない『死にたい…』『消えたい…』
長く、暗い闇から抜け出せない日々が続く頃もあった。


資金繰りに振り回されて、過呼吸に陥った時さえあった。


今はなぜ、こんなにも安らかで、幸福を感じられるのだろう…ニコニコ

車タクシーが来た。
親切な運転手が、酸素ボンベを車内に積み上げてくれた。

車内車の窓から、久しぶりに見る街並みは、秋の黄金色に輝いて見えたキラキラ

車を降りると
秋風が酸素チューブのほほにキスして流れて行く。

自然の空気は吸えないけれど…。

自然の風は、心地良い…。

『生きている』って…
素敵な事だキラキラ


もみじ外の秋風に触れ、私にとって幸せな1日だったニコニコ