毎日、午後2時にリハビリに通院する事を決めた。


強制的に心にエンジンを駆けないと、
『外に出る事が怖い…!?』という恐怖感が襲って来るからだ。
…何とも“ややこしい病”だ。

玄関の扉を開けて、大きく深呼吸する。
それからスイッチONon

20歩ゆっくり歩いて…
20歩早足で歩く…。

これを繰り返しながら病院に向かう。

至って簡単な方法だが、有酸素運動になり、薬に頼らなくても
“軽い鬱症状”の人なら治る… という、ちゃんとしたデータに基づいた鬱改善療法だそうだ。
(…読売新聞からの情報
*昨年の記事なので、歩数はあいまいな記憶…)


病院受付を済ますと、毎日あまり待たずに呼ばれる。

これがこの病院の
(最大の特典!!)

*診察室で受診してからでないと直接2階のリハビリ室には行けないシステム


診察室の丸椅子に座る。
毎日、違う先生だ。


決まった曜日の午前・午後自分の決めた先生の時間に合わせて来れば良い事だが
毎日リハビリ目的だから、受付した順に空いている方の丸椅子に案内される。

だから大体違う先生にお目にかかる。

内科のプレートの医師が外科の患者を診たり…

外科の医師が内科の患者を診たりその程度は当たり前の様だ…。



何か症状や治療について質問するとほぼ大抵の先生はすぐには答えられない…

パラパラカルテを開いてると、隣りの丸椅子の患者さんを診察中の向かいの席の医師が答えたり…

向かいの医師が、カルテをサッと奪い取り目を通して答えたり…


横を通過中の医師が答えたり…

たまたま診察室に居らした院長先生が、振り向いて答えたり…


『私の疾患名は何と言いましたっけ?』…と聞いた時

診てくれていた医師が知らなかった事もあった。

…とある日 隣の丸椅子が空いていた。


私を診察している向かいの席の、少々メタボモードの医師がデスクに、ドテッと右腕を広げ、洗濯機で洗ったと思える布タイプのヘロヘロによじれた顎にかけた、マスクのゴムが伸びきった状態で『爆睡中ぐぅぐぅ』の日もあった。


20日も通うと、私は丸椅子に座ると
『変わり無いです』の一言と…
『ありがとうございました。』の一言しか口にしなくなった。


1ヶ月も通うと、次第にこの診察室が
わんわん動物園にゃー…に見えて来た長音記号2目長音記号2

2階のリハビリ室に向かう…走る人