2004年11月、友人の結婚式に出席しました。
美しい高原で行われた夜の挙式では打ち上げ花火があり、とても幻想的でした。
そんな時、トイレに行って用を足すと血だけがでてきました。これはただ事ではないと思い、胃腸科に行って検査してもらいました。
大腸内視鏡をしたのですが、今までそんな検査した事もなかったし、待っている間もドキドキしていました。
そして、先生から「クローン病かもしれない。大きい病院で見てもらった方が良い」と言われました。
この先生は近所では有名な胃腸の先生で、今思えば、この時にクローン病を疑われていなければ、もっと大変だったに違いないと感謝しています。
そして、別の病院で検査しました。その時の先生が今の担当医です。検査する前に、前の病院の資料を見て「クローン病の可能性があるね」と言われました。
一応、クローン病については調べていましたが、あまり実感がありませんでした。
検査を終えて、緊張して再度診察室に入ると、一番初めに先生のデスクに置いてあるクローン病の冊子が目に留まりました。
あぁ、やっぱりそうか。
これが、自分がクローン病であると知った時の率直な感想です。
それから2ヶ月間の入院生活が始まりました。その間はIVHで絶食です。
入院したのが11月ということもあり、テレビをつければファミレスや忘年会の料理のCMばかり。なんで自分はこんな想いをしなければならないのだろう。そんな気持ちが頭を巡りました。
数日すると少しずつ気持ちが落ち着いてきました。というのも、発症当時は腹痛等の自覚症状がなかったため、あまりピンと来ていなかった事もあります。
2ヶ月間という入院生活は長く感じたので、本好きの私は入院生活の間にたくさん本を読もうと考えました。政治・経済の本からアニメの小説まで様々。ベッドの横にはいつも山積みになった本があり、看護師さん達の間でも話題だったかもしれません。
ある日、クローン病患者が書いた本があったので読んでみました。
羽田紗織さんの「色鉛筆がくれた希望―クローン病を患って見つけた幸せのかたち」という本です。
病気と向き合い生きていく人生にとても共感しました。
そのうち、私の中にひとつの考えが浮かんできました。
「私はクローン病という難病にかかった。日本に2万人近くいるがまだまだ少ない。こんな珍しい病気になったからこそ自分は、生きたい人生を生きるべきではないだろうか」
食事は制限されるかもしれない。だからこそ、他の事で妥協したくない。仕事や将来のパートナー、住みたい家、乗りたい車。
夢があるならその夢を叶える。
クローン病に限らず、大病を患った人はとても気持ちが落ち込むと思います。治療法が確立していなければなおさらです。しかし、私はもうひとつの原因があると思います。
それはロールモデルがいない(少ない)ということです。
よく芸能人が病気になってそれを克服するという事があります。しかし、「私はクローン病です」という事はあまり聞いた事がありません。仮にクローン病の芸能人(や著名人など)がいて病気とうまく向き合いながら毎日を過ごしていたら、同病者の希望になるのではないでしょうか。
羽田さんは私にとても大きな希望をくれましたが、文学絵画の才能がある人はそれほど多くありません。クローン病患者のほとんどの人は普通の会社員や学生です。
それならば、私がクローン病の星になる。そう決めたときでした。
仕事をしながらもなんらかの形で啓発活動に取り組みたいです。
私は運がよかったのか(?)、社会人になってから発症しました。しかし、学生のうちに発症した人は将来に対して不安感を持っていると思います。
そんな時に「くろわもクローン病だけど、なんとかやってるじゃないか。俺にもできる!!」と思ってもらえれば幸いです。
しかし、これは私ひとりの力ではできません。様々な立場のクローン病患者が一緒に考え、行動する事が必要です。また、クローン病に限らず社会的にハンディがある人とも一緒にやっていきたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
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美しい高原で行われた夜の挙式では打ち上げ花火があり、とても幻想的でした。
そんな時、トイレに行って用を足すと血だけがでてきました。これはただ事ではないと思い、胃腸科に行って検査してもらいました。
大腸内視鏡をしたのですが、今までそんな検査した事もなかったし、待っている間もドキドキしていました。
そして、先生から「クローン病かもしれない。大きい病院で見てもらった方が良い」と言われました。
この先生は近所では有名な胃腸の先生で、今思えば、この時にクローン病を疑われていなければ、もっと大変だったに違いないと感謝しています。
そして、別の病院で検査しました。その時の先生が今の担当医です。検査する前に、前の病院の資料を見て「クローン病の可能性があるね」と言われました。
一応、クローン病については調べていましたが、あまり実感がありませんでした。
検査を終えて、緊張して再度診察室に入ると、一番初めに先生のデスクに置いてあるクローン病の冊子が目に留まりました。
あぁ、やっぱりそうか。
これが、自分がクローン病であると知った時の率直な感想です。
それから2ヶ月間の入院生活が始まりました。その間はIVHで絶食です。
入院したのが11月ということもあり、テレビをつければファミレスや忘年会の料理のCMばかり。なんで自分はこんな想いをしなければならないのだろう。そんな気持ちが頭を巡りました。
数日すると少しずつ気持ちが落ち着いてきました。というのも、発症当時は腹痛等の自覚症状がなかったため、あまりピンと来ていなかった事もあります。
2ヶ月間という入院生活は長く感じたので、本好きの私は入院生活の間にたくさん本を読もうと考えました。政治・経済の本からアニメの小説まで様々。ベッドの横にはいつも山積みになった本があり、看護師さん達の間でも話題だったかもしれません。
ある日、クローン病患者が書いた本があったので読んでみました。
羽田紗織さんの「色鉛筆がくれた希望―クローン病を患って見つけた幸せのかたち」という本です。
病気と向き合い生きていく人生にとても共感しました。
そのうち、私の中にひとつの考えが浮かんできました。
「私はクローン病という難病にかかった。日本に2万人近くいるがまだまだ少ない。こんな珍しい病気になったからこそ自分は、生きたい人生を生きるべきではないだろうか」
食事は制限されるかもしれない。だからこそ、他の事で妥協したくない。仕事や将来のパートナー、住みたい家、乗りたい車。
夢があるならその夢を叶える。
クローン病に限らず、大病を患った人はとても気持ちが落ち込むと思います。治療法が確立していなければなおさらです。しかし、私はもうひとつの原因があると思います。
それはロールモデルがいない(少ない)ということです。
よく芸能人が病気になってそれを克服するという事があります。しかし、「私はクローン病です」という事はあまり聞いた事がありません。仮にクローン病の芸能人(や著名人など)がいて病気とうまく向き合いながら毎日を過ごしていたら、同病者の希望になるのではないでしょうか。
羽田さんは私にとても大きな希望をくれましたが、文学絵画の才能がある人はそれほど多くありません。クローン病患者のほとんどの人は普通の会社員や学生です。
それならば、私がクローン病の星になる。そう決めたときでした。
仕事をしながらもなんらかの形で啓発活動に取り組みたいです。
私は運がよかったのか(?)、社会人になってから発症しました。しかし、学生のうちに発症した人は将来に対して不安感を持っていると思います。
そんな時に「くろわもクローン病だけど、なんとかやってるじゃないか。俺にもできる!!」と思ってもらえれば幸いです。
しかし、これは私ひとりの力ではできません。様々な立場のクローン病患者が一緒に考え、行動する事が必要です。また、クローン病に限らず社会的にハンディがある人とも一緒にやっていきたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
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