俺は 君のために なんでも与えてあげて
君とともに 一生を過ごすと決めていたというのに
どうして君は 俺の腕の中から逃げ出したんだい?
俺が いろんな花の蜜を求めて飛び回っても
帰る場所は 君のところだと決まっていたのに
そのことくらい
君だって よく知っていたはずだろう?
君は 昔から なんにも執着しようとせず 諦めて生きてきた
だから
俺だけを見るように
そうなるように
ずっと 俺は 君の前では 輝いて見せてただろう?
なのに
戯れに家に招き入れた綺麗な猫が
籠の扉を壊して 君を 逃してしまったのだろうか?