SLIDE 5 | 花の兎 雪の兎~オリジナルと2次元 2.5次元BL~

花の兎 雪の兎~オリジナルと2次元 2.5次元BL~

日々のあれこれ、気ままに創作、なんでもありのブログかな?

「・・・どうした? 具合でも悪いのか?」

 

「・・・・・・ううん・・・」

 

 

「マオ?」

 

 

僕は 泣き顔を見られたくなくて 大ちゃんの胸に飛び込んだ。

 

そして しっかりと抱きしめる。

 

僕より広い肩幅と 高い身長。

 

だから 泣き顔は俯いてしまえば 大ちゃんからは見えない。

 

 

・・・大ちゃん・・・「幽霊」でもいい。僕の幻想でもいい

 

 

僕は狂ってしまっているのかな、なんて思うほど 大ちゃんがリアルだ。

 

温かくて ちゃんと胸が鼓動を打っているのがわかる。

 

 

「おいおい、マオ・・・」

 

「・・・・・・お帰り。おかえりなさい、大ちゃん」

 

 

涙があふれてしまう。

 

大ちゃんは ちょっと困った感じで「たった半日出かけていただけで大げさに歓迎されちゃってるよ」と笑っている。

 

 

・・・半日じゃないよ、そして もう二度と大ちゃんに会うことはできないと思ってたんだ。

 

 

どうして大ちゃんがここにいるのかなんていまはどうでもいい。

 

もう離したくない。

 

離れたくない。

 

二度と離れない。