変な女(笑)に絡まれることも
あったけれど、
浮気一つせずに、
仕事が終われば
真っ直ぐに我が家へ
帰ってきてくれた。
好きな物は何でも買ってくれ、
好きな事は何でもさせてくれ、
ごはんも必ず
美味しいと言ってくれる。
働きたかったけれど、
働かなくていいと言われた。

詳しい事情を知らない人達は、
本当に素敵な旦那さんで、
羨ましいと言われ、
事情を知っている友人達は、
りんがやっと幸せになって、
嬉しいと言ってくれた。

私はやっと掴んだ幸せを、
大事にしなくちゃいけない、
こんなに大切にしてくれる人は
いないんだから、
応えなきゃいけないと、
ずっと思っていた。
しかも周りの人からも、
素敵な旦那さんと言われて、
更に私は応えなきゃいけないと
思っていた。

結婚当初は、
そんな気持ちが沢山あった。
救ってくれた恩みたいなのを、
感じていたからだと思う。

でも私は欲深い人間だ。
段々と傷が癒され始めると、
この生活が窮屈に感じ始める。

続く