前回のフルコーラスカバー、Good-bye My Loneliness/Zard。
この制作から1年半。
再び、同じメンバーでカバー作品を制作する事が出来ました。
1991年11月6日リリース、ZARDの3rdシングル“もう探さない”。
今年の1月頃に以前の動画がちょうど1万再生を超えたので、記念に次のものをまたやってみよう、と思い立ち、半年。
その半年の間に、別の依頼も頂いていたので、ちょっと時間が掛かってしまいましたが、何とかまたひとつ思い出を形にする事ができて嬉しいです。
なんのためにカバーをやるの?と問われると、私にとっては手の込んだ思い出作りの一環なんですよね、これって。
これまでも、音源制作やライブ活動と長くやってきましたが、実際に表に残せるものってあまりないんです。
ここが気になる、これはだめだ、と色々カットしていくと、最後には何も見られるものも聴けるものもなくなってしまう…というあるある現象で、手元には大事にしてあるデータは沢山あるのですが、どれも、なんでもっと私はちゃんと出来なかったんだろう…と思ってしまうのです。
2017年以降、ライブのステージで歌うことに弱気になってきた私は、外に出ることも格段に減りました。
加えて、その頃は仕事が忙しかったこともあり、何かを表現をする、という事に対して、脳内のモードが切り替わらなくなってしまった事、声を使うことに体力的、精神的に限界を感じてきた事、バンド自体も休止を私は選択した事で、今のような活動をするつもりは、全くありませんでした。
身の丈に合わないような経験をもう十分させてもらった、という気持ちは大きく、歌から離れた時(結果、それは一瞬だったんですけど…)ほっとしたのも本音です。
ですが、2019年に自分の生命に関わるような出来事があった時、いちばん最初に思ったのが、やってきた事を形に残したかったな…という事でした。
私は好きな事がありませんし、趣味も持ちません。
けれど、いちばん長く自然にやってきたのが歌だった事と、自分が何を考えてるのか自分でも分からない、”この感情を詰め込んで凝縮しておいたもの”がふと欲しくなり、再びDTMでの活動へと移行。
写真を撮るように、愛すべき作品、人、演奏、歌の今現在を自分の視点で切り取って残しておきたい、その思いで今回に至ります。
次はどの曲をやろうか、と考えた時にはいくつか候補はあり、既に何曲か打ち込み部分も取り掛かっていましたが、最終的には、ZARD初期の作品であり、同じメンバー構成でできるもの、を前提に、そして、この世界観を探ってみたい、と、”もう探さない”になりました。
※“もう探さない”なのに、探ってみたい、って変ですね汗
いざ始めてみて、打ち込み部分だけ終わった、という音源を聴いた時に、音数がなんと少ない事…汗
感想は、え?の一文字です。。
なんの曲なのかすらわからん…
これでどうやってあの深いサウンドができるというのか、まず曲になるのか、そこにはもう不安しかありませんでした😱
鍵は、打ち込みで隙間を埋めるのでなく、生音と生声でそれをすることなのかしら…とシングルのオケをひたすら聴き、JUNは拾える楽器の音、聴き取れるChoは全て楽譜にし、松元さんとも、ここはkeyだけでなくGtもありますよね、あの部分は外せないポイントですよね、ここのアンサンブルは…とやり取りは続きます。
サビの入りをコンマ何秒ずらそうか、とか、0.0015がどうとか、それを掛け合わせて出来る音がイコールこれで、と、もう理系の世界で、数字が苦手で金融業界から去ったぐらいの私は途中から異国にいる気分でした…
飛び交ってるのはもはや外国語…(`・ω・´)
4月の段階で出来た仮オケと、6月に入ってからのオケは今聴くと全くもう別物です汗
あれは一体なんぞ⁉️💦
BeforeAfterで貼りたいぐらい違いは顕著でビミョーーなのがおもしろいです。。
そして、Choに関してはJUNが音取りしたものは全パートもちろん入れ、それをベースに私が声色を変えて、更に何パターンか追加し、何人かで歌ってるようにして厚みを出すという手法に。
何人ものボーカリストさんのカバーをした気分です…
そこに男性Choが支える感じで入っています。
※オフボーカルver.は上記の手法ではなくシンプルなものにしています
楽器の音作りも、元の素材から試行錯誤で、いつもと違うものを取り入れていて、
やればやるほど、ここはこうした方がいいかも?と出てきて収拾がつかなくなるので、期限を決めて、本日何とかこの形に落ちつきました…
私のVo.は一度はこれでいこうかな?と思ったものの、やっぱり歌い直す、となり、その時間は深夜2時3時。
1フレーズ毎に引っ掛かっては歌い直しで殺伐としてきます…
原曲は、物悲しさ、寂しさ、懐かしさ、何か決意を感じるような強さ…と色付けできないぐらい様々なカラーがあるので、どう寄せるか迷う部分は多かったのですが、どれも生きていく上で感じる機会が多々あるもの。
歌ってみては、あ、ちがう、あ、これもちがう、どれもこれもちがーう💦…ともっと自分の引き出しが欲しくなりました。。
原曲は思った以上にタイトな歌い方をしていてロックなんですよね。
こう歌いたいと思っても、もちろんできない…
あと、ブレスどこ…息が続かない(´;Д;`)
ボーカルエフェクトの使い方もこの時代だからなのか、とても特徴的だと思います。
結論、なんて難しい曲なんでしょう(´Д` )
改めて、制作メンバーです🙋♀️
Gt.松元さん
先輩というか戦友というか同志というか、な存在の松元さん。
名古屋を中心に活動する、ZARDコピーバンド、G-randのリーダーです。
バンド活動時代からお世話になり、今ではこうして離れていても共演?出来る事をとても嬉しく思います。
Sax.山中奈保さん
なほさんのSAXの音を初めて聴いたのは、今から12年前、当時勤務してきた楽器店のイベントです。
なほSAXは楽器というより歌だと私は思っていて。
事実、人の歌声とSAXの近しい部分を教えて下さったのも当時のなほさんでずっと記憶に残っています。
ちなみに、なほさんのハイヒール脱ぎ捨ててのSAXを聴いてみたいなぁ、いやあれとかこれも聴いてみたいなぁ…と12年前から思っていた私、これだけ時間が経過して一緒に何か出来る事が光栄過ぎます。
なほさんの華やかさに隠れる憂いの融合が好きです←ちなみにたまたま高校もいっしょ♡
Ba.&Engineer全般 JUN
(Back Side Maps)
打ち込み部分からミキシング、マスタリングetcの担当
簡単に言うと、苦労を担当する部門ですね…苦笑
他の依頼ももらいつつの進行だったので、時々、演奏より作業が好きかも…とこれまででは想像つかないことを言い出すなど、頭の中はかなり忙しかったと思います汗
映像は、楽しかった過去がまるでどんどん廃墟になっていくような暗さと、でもそれをどこかで支える現在の光を混ぜたような演出を目指しました。
…が、ちょっと暗過ぎたかな…?
でも敢えてもっと暗くても良かったかも??あんまり映りたくないし💦
そして、私は楽器は置いてあるのに“誰もいない”というスタジオでひとり歌ってみました。寂しかったです!!苦笑
なほさんの楽曲に溶け込ませているSAXスタイルや松元さんの真摯で丁寧な演奏と背景の興味津々なスタジオ、JUNのベースの手元や躍動感等々動画に詰め込ませてるので、良かったらみて頂けると嬉しいです☺︎