scandal(4)の保存に失敗して、記事が全部消えてしまったので・・暗。。
勢いで書いていた別の話を先に~・・・・


<attention>
観葉少年(プランツ・ドール)は、河原由美子先生の【観葉少女(プランツ・ドール)】の
設定を無断でお借りしているパロディですが、手元にコミックがもうないので、
かなりうろ覚えとなっております。。



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ずっと



ずっと




待っている




あなたが




迎えにきてくれる時を







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その日、ユノはいつも以上にダンスの練習に没頭してしまい、


窓から差し込む月の光でようやく我に返った。


誰もいない、しんと静まり返った教室をあとにすると、


頭上には大きな、群青色をした街を照らす、まあるい月。


月の光がこんなに、明るいなんて知らなかった。


不思議と目が離せなくなり、ぼんやり上を向きながら歩いていると


道の段差につまづき、転びそうになる。


「・・と、あぶね。」



とっさに手をついたガラスショーウインドウ。



ふと目をやると、店の少し奥に、少年が椅子に座って、眠っていた。




「・・・・え?」



豪奢な椅子にきちんと姿勢正しく座り、月明かりがぎりぎり届く場所に


佇む姿はこの世のもとは思えない美しさ。



きらきら、と煌めく髪は頬に沿うように揃えられ、


長い前髪の影になっているのに、伏せられた長い睫がはっきりと分かる。



白磁のように艶やかな肌。



すっと通った鼻筋の下には、緩く結ばれた紅い唇。



淡い光しか届いていないはずなのに、ユノの視界には極彩色のように飛び込んできた。



微動だにしない少年を、しばらくその場で見つめ続けたがどれだけ眺めていても


飽きることはないほどに、魅了される。



起きている姿がみたいな、とユノが思った瞬間、寝ていた少年の瞼が小さく震え、



ゆっくり開かれると、翡翠色の瞳がまっすぐユノを見つめ、そして、





ふわり、と微笑んだ。