美術館に併設されているショップが好きです。
美術館へ出かける時、美術品の鑑賞と合わせてそちらも大きな楽しみになっています。
さんざん迷った上で、後日、単に商品の購入目的だけのために再び訪れることもあります。そんな時には、予め電話を入れて取り置きを依頼しておきます。多くの美術館の場合、予め包装を済ませた状態で受け付けに用意しておいてくれます。時間がない時などはとてもありがたいものです。

中でも、原美術館のショップはお気に入りです。
そこにはいつも必ずすてきなものがある、というショップです。
商品のラインナップはもちろん、一部新しくしながらも一部残しつつ、一部残しつつも一部新しく・・・というそのあたりのペースやバランスも良く、あらゆる面でセンスが光っています。

Copyright(C)2006  D-BROS Rights Reserved.いくつか購入した中で、よく使っているのが「しおり」です。
包装された状態はこんな感じで。

差すと、こんな感じ。

  Copyright(C)2006  D-BROS Rights Reserved.
        

これらは、実際には存在しない「HOTEL BUTTERFLY」を舞台にしたファンタジックなコンセプトのシリーズです。

紙の端が茶色く変色したような古びた包装、そこに描かれたいつか夢で見たことがあったような美しい光景、そこにたたずむホテルの情景。そこには、夢と現実とが重なり合う世界があります。

私はデュ・モーリアのレベッカが大好きなので、どうも小説の中に登場するマンダレイのイメージとだダブらせてしまいます。

いくら振り返ってみても、果たして本当にそこにあったのか、それすら確信を持てない不思議なホテル。
その存在を示すものはただひとつ、大切に持ち帰ってきたホテルのしおりだけ。
静かに羽を休める蝶の姿を見ていると、ふっと・・そんな幻想的なストーリーの中へと迷い込んでしまいます。