以前、フェルナン・クノップフ(Fernand Khnopff)についてのエントリで触れた「ギュスターブ・モロー美術館」について、忘れないうちにメモして置きたいと思います。

ここは、ギュスターブ・モローの住居兼アトリエ。こじんまりとした建物で、そのまま通り過ぎてしまうような外観です。
建物の中は、彼が選んだ調度品がそっくりそのままの状態で保存されている書斎・寝室、二つのフロアに跨って膨大な数の作品を展示したアトリエ、おまけに当時のままのお手洗い(これはゲスト用にそのまま開放されています)まで自由にゆっくり見ることができます。


まず、書斎と寝室です。
選び抜かれた調度品が、所狭しと並んでいます。
天井が高くなく、部屋自体も広くないのですが、各部屋にある大きな窓から差し込む明る光のせいか、不思議と落ち着いた雰囲気です。

 
© Musée national Gustave-Moreau - RMN

 
© Musée national Gustave-Moreau - RMN


次にアトリエです。
左写真左にちょこっと写っているのはこのフロアに上がるまでの階段の手摺。
この上のフロアには、写真奥の美しい螺旋階段で上がります。この螺旋階段を上がると、右写真右手奥の手摺のところに出てきます。

ピンク色の壁紙が印象的なこのアトリエは、2フロアとも天井が非常に高くなっていて、住居部分とはまるで空気が違います。

 
© Musée national Gustave-Moreau - RMN


神話や宗教的な主題としたモローの作品をいくつも前にして、不勉強な自分には理解の至らない要素も多く、「時間に余裕ができたら神話について一度真剣に勉強し、その上でもう一度来たい」と強く思いました。

壁にかかった膨大な作品の他、水彩画もたくさんあります(水彩画は光を受けないよう、専用の木製ケースに収められ施錠されています。依頼すれば鑑賞できます)。