棺に移す前に、女性2人がやってきた。
着替えと、化粧を施すという。
オオリアルおくりびとやん!
感動とともに、作業を見守った。
さすがに手際がいい。




白い手甲と脚絆は納棺師がやってくれた。
棺に移すときは、男手がいるので、オレと弟が手伝う。
想像以上に軽い。
がたいのいい人だっただけに、痩せこけたその姿は悲しいものがある。




右手を挙げて、オオと返事をしていた姿はそこにはない。




今や、骨壷の中に小さく収まっている。
骨のすべてを収めるわけではない。
足元から始まって、最期はづ骸骨で蓋をするようにする。




東京では、すべての骨を収めるから、あれだけ大きな骨壷が必要だったのだろう、と叔父の骨壷は大きかったんだ、と思った。



焼いてしまうと骨は脆く崩れてしまう。
焼き台の上から直接移すので、骨壷を持っている方は熱い。
ほとんどの骨の処分を係員に任して、斎場をあとにした。



今度こそ、親父今生の別れだ、と心の中で呟いた。



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