二人で工場地帯を歩いている。
枯れ草の上で、怪しげなお姉さんが誘ってくる。
手元には、ラップトップがあり、カジノのような画面が見える。




最初は無視していたが、無性にインターネットがしたくなり、ガマンしきれず、ひとりのお姉さんのところに歩み寄った。
当然嫁は気に食わない。
オレは、お姉さんその人よりも、ネットに繋がるものが必要なだけだ。




時間制なのか、お姉さんがいろいろ説明してくた。
ネットカジノをやる場合は有料で、即金で請求されるということだった。
オレはギャンブルには興味がない。
ラップトップと長方形のアダプタのようなもの、ACアダプタのセットを受け取り、急いで部屋に帰る。




ネットゲームには興味がないが、時間つぶしにはなる。
嫁のことなどまったく眼中にない。
そうこうしているうちにタイムアウトになり、返却時間になった。
すでに夜は明けている。




今朝はオレが朝食当番だったのを思い出し、嫁のいる部屋に行くと、案の定膨れっ面をしている。
彼女は何はともあれ無視されるのがイヤなのだ。
急いで朝食を作るとテーブルの上に用意した。
彼女はラップトップを勝手にいじって、壁紙やサムネールなどを二人の写真に変えてしまった。




「何してるんだ!!」思わず大声が出た。
彼女からラップトップを取り上げ、元に戻そうと四苦八苦する。
しかし、何分もしないうちに元の画面が表示された。
借り受けたお姉さんが画面上で笑っている。