ナゾの人脳死での臓器提供 想定して対応訓練 西脇病院 兵庫
産経新聞 [9/19 07:57]

家族の承諾による臓器提供を認めた改正臓器移植法が7月に施行されたことを受け、西脇市立西脇病院で18日、脳死となった成人男性からの臓器提供を想定した訓練が行われた。


同病院の医師や看護師、日本臓器移植ネットワークのコーディネーターら約30人が参加。

県内では脳死での臓器提供ができる病院は約20カ所あるが、北播磨地域では西脇病院が唯一の病院で、臓器提供の申し入れにスムーズに対応できるよう訓練を計画した。

訓練は、市内に住む48歳の男性がくも膜下出血で脳死状態となった-との想定で行われた。

男性は臓器提供の意思表示カードを所持しておらず、主治医が家族に脳死状態について説明し、臓器提供の意向を確認。

その後脳死判定を行い、臓器を摘出するまでの流れを確認した。


訓練終了後、参加者からは「家族の精神面への配慮を考えなければいけない」などの意見が出され、移植ネットの職員が「終末期の治療について相談するなかで、選択の一つにあることを伝えるのがよい」とアドバイスした。

脳神経外科の木村充主任部長(54)は「命をつなぐ手伝いができるよう流れを十分に理解し対応したい」と話していた。