王子は人魚姫に恋をする98 | 櫻葉小説~嵐と一緒に日向ぼっこ~

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櫻葉・大宮中心の妄想BL嵐小説を書いています。
かなり偏った内容になっております。
ご理解のあるかたのみご覧ください。

たまに日常のこともつらつら載せてます。


※無断での話・内容転写利用禁止
※アメともピグともは受け付けていません

『おいで・・・るぃ・・・しぃ・・・ほかのみんなも』



せっかくだからと声には出さず呼びかける。



すると

船のそばまで

寄ってくる数頭のイルカたち。



『女王様に挨拶して?

ショウのお母様だよ』



小さく鳴いてこちらへ泳いでくる。

静かに水位が上がりるぃのカラダが女王様に近づいた。



そして女王様の頬にキスをする。



「一体なにが起こったのかしら!?」

戸惑いながらも嬉しそうな女王様。



「じょお・・さまがすき・・・だから

ほら・・・またきた」



不思議な現象に

周りにいた者たちも興奮する。



すごいな・・・。



海のものと人間がこうも楽しげにしているのを初めてみる。



これで自分たち人魚がここにいればいいのに・・・。



人魚だからとか

人間だからとか

そういう隔たりがなければいいのに・・・・。



よく考えてみれば

自分たちはなぜこうも人間のことを知らされず生きてきたのだろう。



キスをすることが禁じられている事実も

どういう意味があるのか・・・。



もう少しきちんと調べておくべきだった。

回覧禁止の書庫で調べ物をしていたのはほんの一時期で

よくかわらないことがまだ多すぎる・・・。



この城にも書庫はあるけれど

人間の言葉は難しすぎた。



少しは読めるようになったものは絵本くらいで・・・。



だけど

ショウのお気に入りらしい絵本・・・。



あれは一部だけしかわかっていなくて、全て読めるようにはなっていなかった。



挿絵では幸せそうな人魚と人間がいて・・・



きっと恋のお話だったんだろうなと思うけど。

残念なががら

全ての内容は理解できなくて・・・・



でもきっと

ハッピーエンド。



二人のキスがラストのページに出てきていたから・・・・。



あんな風にショウと結ばれたら・・・

そんな淡い期待・・・



持っても無駄じゃないかな・・・・





「危険でございます!!!」



声が上がって

そちらを見るとくぅまで船のすぐそばまでやってきて



「すごいわ!」



おつきの者が慌てふためくけど

女王様は嬉しそう・・・・。



ドレスを着ているのに大股を開き

るぃやしぃが補助するような形で移動して

くぅの上に乗る・・・女王様。



なんとも好奇心旺盛な・・・

意外とお転婆だったのかな?



思わず笑ってしまった。



「危ない!!!」



パニックなおつきの者が大騒ぎしている。



『くぅ・・・適当にやめなね?

ショウのお母様だからね・・・・怪我させちゃだめだよ?』



くぅに言うと

くぅは楽しげに船にカラダを横付けした。

女王様の行動力に驚きながら

それに続き

怖々、でも興味津々で

数名の乗客がくぅに乗り

ふだんでは味わえない海の生き物との交流を楽しみ始めた。





みながそちらへ夢中になって



すこしほっとして

静かにその場を離れ・・・・



あまり人がいない場所を見つけて海を眺める。






おは翔ちゃんです。


今日もよろしくね・・・・


気を付けていってらっしゃい



るぅ


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